正義論
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価値観の多様化によって、「善の最大化」は正義にはならない そもそも社会に不平等があることを前提として、それを再分配的政策で是正することを目指すな。最初から不平等や不公正がない社会を構成し、実現するべきだ
最初から不平等や不公正がない社会とは
「無知のヴェール」に覆われた原初状態では、人々は「自分が最も不利な条件で生まれ落ちた可能性」を考えて、皆公平な社会秩序を望む ロールズの正義論の二原理
自由の原理
平等に関する原理
格差原理
再配分・トリクルダウンなどによって、社会的・経済的な不平等(格差)が、最も恵まれない人々の最大の利益になるなら、格差OK
機会均等原理
誰もがその「格差の被害者」になる可能性が平等にあるのなら、フェア
生産手段の私的所有は基本的自由ではない(つまり生産手段の私有を認めない社会主義も、ロールズ的には社会制度として肯定される) ①自由の原理②機会均等原理③格差原理の順番で優先し、構想しなければならない
私的所有権や市場の役割を最大限重視するため、ロールス的な格差原理は認められない。それに、結果的に構想される大きな政府も認められない
諸個人は歴史的、文化的な背景を持った共同体から自我を獲得しており、その共同体から切り離して議論することはできない
共同体には、文化的に規定された「共通善」があり、その共通善を身につけることが共同体における「正義」なのだ