『人』は、わからないことが、わからない
https://gyazo.com/4c53b777a42fe23eef4cf301336ca27e
「ありがちなパターン」
1 知識が足りない。
2 実は、重要度を感じていない・興味もない。(だから、優先順位を上げないし、調べない)
3 しかも、1と2である事に対して、自覚がない
4 でも、自分の知見は正しい(すべてに当てはまる)と思っている
5 相手が自分の言うこと(アドバイス)を取り入れないのは、自分の知識や経験、
思慮や想像力が足りないのではなく、「相手が未熟である、または間違っている」と考える
こういう事が起こる悪条件が二つ
①は、「分かる側」にとって、「分からない側」を理解するのは非常に困難である、ということ。
「9-2」って計算、一瞬で出来る子がいて、「15–8」はできない事がある
この計算を前に固まっちゃってる子の気分って分かりますか?
「なんでこんなことが分からないんだ」って思いませんか?
もしかすると、10の位を超える計算になった時に、理解の幅を超える事があるかもしれない
「分かる側」になった時、「分からないことに寄り添う」際の難しい。
例を変えると、自転車に乗れる人が、自転車に乗れない人に対して、なぜ乗れないのかわからない
②「口にしないにしても、「なんでこんなことが分からないんだ」という気持ちはとても態度に出やすい」ということ。
人間とは、敏感でして、たとえ直接口に出さなくっても、態度の端々に「なんで分からないんだ」っていうイライラが見えちゃうと途端に委縮する。
実際、「相手が何故分からないのか理解出来ない」って状態、教える側にとっても大きなストレスになるものでして、教える側も人間である以上、そのストレスによるイライラを完全に抑制するのは難しい。
わからない場合に陥りやすいパターン
一つの結論として「分からない原因が分からなくてイライラしてしまうなら、それを明確にしてあげれば良い」
ということにたどり着きました。
1.相手が何故分からないのか、ということをパターン分析に落とし込む
単なる経験則なんですが、「この問題が分からない」と言われた時は、ざっくり以下4つのパターンの
どれかに落とし込めることが多いです。
問題文が読めていない、問題の意味が頭に入っていないから「分からない」
解説:そもそもそれが何をする問題なのか、何を問われているかが分かっていない状態
対策:生徒と一緒に、まず何を聞かれている問題なのかを確認する
前提となる知識、前提となる技術が単純に足りていないから「分からない」
解説:もっと前の学習段階の前提知識や技術を取りこぼしているから、途中で詰まってしまっている状態
対策:解き方をステップ化して、最初の方から順番にやっていく
解法を既知のパターンに落とし込めないから「分からない」
解説:「自分が知っている解き方のどれに落とし込めばいいか、ということが自分の中で繋がらない」状態
対策:「この問題は何を使って解くかな?」ということを確認することで発見出来ることが多い
解法の構造が複雑で、解釈出来ないから「分からない」
解説:「解き方のステップ数が多くってキャパシティを越えてしまっている」状態
対策:解き方を1ステップ1ステップ追っていくことで発見出来るケースが多い
▼情報の非対称性が大きいメンバー同士の対話に大事なこと
①何が聞かれている問題なのかを相互に確認
②解き方のステップを明示して順番に明らかにしていく
③その解き方のステップは、「この問題は何を使って解くのか?」を適時選択の余地を残す
④加えて、一回に情報を渡さずに、適切な粒度で絞る
中学生に高校生の問題が解けないのと同じで、時間がかかるものと覚悟する
2.原因が分かったら、相手にその原因を明示してあげる
なんで分からないのか、が一番分からない。原因が不明なら、「自分が出来ない」ことしか責める先がない。
だから、「分からない」が単純に「自分を責める言葉」になる事が多い。
「何故分からないのかを理解して説明してくれる」人って案外少ない
「分からない原因の明示」を繰り返すことで自信を回復する場合も多い
参考資料
https://gyazo.com/2e5080205462831762f9782f8587ac1b
https://gyazo.com/899c2be1dd4f46f01e2edc76c980c60f
わからない人で集まって、わからない結論がでるから、わからない決定になる