STEP
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Spherical Tokamak for Energy Production(STEP)は、英国が推進する次世代の核融合発電プロジェクトです。以下にSTEPの主な特徴を説明します:
#プロジェクト概要
STEPは、英国原子力庁(UKAEA)が提案し、英国政府が資金を提供している球形トカマク型核融合プラントのコンセプトです。このプロジェクトは、2040年までに核融合による発電の実現を目指しています。 #技術的特徴
STEPは従来のトカマク型をさらに進化させた「球状トカマク」と呼ばれる設計を採用しています。この設計は以下の特徴を持ちます: より小型でコンパクト:全体の直径が約10mと、従来のトカマクに比べて非常に小さい コスト削減:小型化によりコストを大幅に削減
高効率:コンパクトな設計により、材料への負荷が高くなるが、効率的な核融合反応が期待される
#プロジェクトの目標
1. 100MWの電力出力を目指す
2. トリチウム自給自足:燃料となるトリチウムを自己生成する
3. 2040年までの運転開始
#開発計画
STEPの開発は3つのフェーズで進められています:
1. 2019-2024年:コンセプト設計、知的財産戦略の策定、建設地の選定
2. 2025-2032年:エンジニアリング設計、サブシステムの最適化
3. 2032-2040年:建設と試運転
#期待される効果
核融合エネルギーの商業化に向けた重要なステップ
核融合関連の技術革新と産業育成
クリーンで持続可能なエネルギー源の実現
STEPは、核融合エネルギーの実用化に向けた英国の野心的なプロジェクトであり、将来のエネルギー問題解決への重要な取り組みとして注目されています。
ST-40とどういう関係にありますか?masaharu.icon
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STEPとST-40は、どちらも球状トカマク型の核融合装置ですが、目的や規模、開発段階が異なります。以下にその関係を説明します: #開発段階の違い
ST-40
実験装置:現在稼働中の小規模な研究用装置
開発主体:Tokamak Energy社(民間企業)
STEP
原型炉:将来の商業発電を目指した大規模なプロジェクト
開発主体:英国政府主導(UK Industrial Fusion Solutions Ltd.)
目的:核融合による実際の発電を実証
#技術的関連性
1. 基本原理の共有:両者とも球状トカマク型の設計を採用しています。 2. 知見の活用:ST-40での研究成果や技術的知見は、STEPの設計や開発に活かされる可能性が高いです。
3. スケールアップ:ST-40はSTEPの小規模版とも言え、STEPはST-40の技術を大規模化・実用化する試みと見なせます。
#開発タイムライン
ST-40:既に稼働中で、継続的に実験と改良が行われています。
STEP:2040年までの運転開始を目指して開発が進められています。
#まとめ
ST-40はSTEPの前段階として位置づけられ、球状トカマク型の基礎研究や技術実証を行う実験装置です。一方、STEPはそれらの成果を踏まえ、実際に発電を行う大規模な原型炉を目指すプロジェクトです。両者は相互に補完し合い、英国の核融合エネルギー開発戦略の重要な要素となっています。