LHD
https://www-lhd.nifs.ac.jp/pub/img/LHD_VV_2.jpg
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LHD(Large Helical Device, 大型ヘリカル装置)は、日本の核融合研究施設「核融合科学研究所(NIFS)」に設置されている大規模な超伝導プラズマ閉じ込め装置です。この装置は、ヘリカル型(ねじれた形状)の磁場を使ってプラズマを閉じ込め、核融合反応を研究する目的で設計されています。プラズマを効率的に加熱し、安定的に閉じ込めるための高度な技術が導入されており、核融合発電に必要な条件を実験的に検証するために用いられています。
LHDの特徴と目的
超伝導磁石:LHDは超伝導磁石を使って、電力消費を抑えつつ強力な磁場を生成します。これにより、長時間にわたってプラズマを閉じ込められるため、持続的な核融合反応の研究が可能です。
ヘリカル磁場構造:LHDはトカマク型(ドーナツ状)と異なり、ねじれた磁場構造を持つため、追加の電流が不要でプラズマの安定性が向上します。
核融合プラズマ制御の実験:LHDは核融合プラズマの加熱や安定性を研究するための実験装置で、温度・密度制御やプラズマ閉じ込め効率の向上を目指しています。
LHDは、日本国内での核融合研究の中核として、将来の実用的な核融合炉の開発に向けた基礎研究に貢献しており、核融合エネルギーが持つ可能性を探る重要な役割を担っています。
重水素実験においては以下の成果が出ている
#実験結果
最大核融合利得$ Q_{\text{DD}} = 4\times10^{-4}を記録。
equivalent $ Q_{\text{DT}}(DTプラズマに換算した核融合利得)は最大で0.11を達成。 この値は、大型トカマク装置で得られた値と同等であり、ヘリカル型装置としては非常に優れた成果です。 $ Q_{\text{DD}}は負イオン源NBIの加熱パワーに対して最大3 MWまで増加し、その後ほぼ一定となる傾向を示しました。