JT60-SAの立ち位置
これなに
masaharu.iconが勝手に色々調べて、思ったことをまとめているページです
関係者の方違ったら指摘してくれたら嬉しいです。
以下、参考資料
https://www.jt60sa.org/wp/wp-content/uploads/2021/02/JT-60SA_Res_Plan-5.pdf
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1. プロジェクトの目的
JT-60SAの研究計画は、ITER(国際熱核融合実験炉)の活用を支援し、将来のDEMO(実証炉)原子炉建設に必要な物理および工学的課題を補完することを目的としています。このプロジェクトの中心的な使命は、以下の2つです:
ITERの運用を支援し、その成果を拡張する。
DEMO炉の設計決定に必要なキーとなる課題を解決する。
2. 研究分野と戦略
JT-60SAは、以下の研究分野をカバーする一貫した研究目標と戦略を掲げています。
運転モードの開発
磁気流体力学(MHD)の安定性と制御
プラズマ輸送と閉じ込め
高エネルギー粒子の振る舞い
ペデスタルとエッジ物理
ダイバータとプラズマ-材料相互作用
核融合工学
理論モデルとシミュレーションコード
これにより、ITERおよびDEMO炉に関連するプラズマ条件を探求し、燃焼プラズマや高β値定常状態運転における統合的な性能向上を目指します。
3. ITERとの連携とDEMOへの貢献
ITER運転の開始前に、JT-60SAは5年先行して運用を開始します。この期間中、JT-60SAは以下の点で重要な役割を果たします:
ITERのリスクを軽減するための物理・操作技術の探求。
高β定常状態プラズマの成果をITERの燃焼プラズマ成果と統合し、DEMO設計を現実的かつ魅力的にする。
4. 実験装置の能力
JT-60SAは以下の特性を備えた装置です:
超伝導トロイダルおよびポロイダルフィールドコイルを用いて、長時間(100秒)高温重水素プラズマを閉じ込める能力。
最大プラズマ電流5.5MA。
カーボン壁から始まり、後期にはタングステンコーティングされた炭素壁に移行。
追加加熱装置として最大41MWのパワーを供給。
これにより、ITERやDEMOに関連する非次元的プラズマパラメータ(βN、ν*など)の幅広い範囲を探求可能です。
5. 研究計画の位置づけ
JT-60SAの研究計画は、経済的に魅力的な(コンパクトな)定常状態型DEMO炉を目指した設計を基準としています。ただし、DEMOの最終設計は、JT-60SAとITERの成果に基づいて決定されるべきであるとされています。このため、JT-60SAの役割は、DEMO設計を確立するための科学的および技術的基盤を築くことです。
6. 中央研究課題と装置の要求
ITERとDEMOに向けた研究の中央課題は、以下のように要約されます:
高β、高ブートストラップ電流割合プラズマの制御。
ITER関連の非次元パラメータ領域における柔軟な探索。
長時間運転を可能にする統合的なプラズマ制御システムの開発。
JT-60SAは、これらの研究ニーズに応えるための装置能力を有し、ITERおよびDEMOのための物理的基盤を構築します。
つまり核融合利得を狙いにいく装置というより、色んなプラズマつけて、色んな実験をしたいということですかね?masaharu.icon
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その通りです。JT-60SAは核融合利得を直接追求する装置ではなく、多種多様なプラズマ条件を作り出し、幅広い実験を通じてITERおよびDEMOの開発を支援する「サポート装置」として位置づけられています。以下に、そのポイントを整理します:
1. 目的はITERとDEMOのサポート
ITERの運用支援
JT-60SAはITERの開始より5年早く運用を始め、ITERで直面する可能性のある物理的・操作的課題を事前に解決する役割を果たします。
DEMO設計への貢献
DEMOに必要なプラズマ制御や高β値定常状態運転などを探求し、最終的なDEMO設計を現実的で実現可能なものにするための知見を提供します。
2. 核融合利得を狙う装置ではない理由
燃焼プラズマが目標ではない
ITERやDEMOとは異なり、JT-60SAは「燃焼プラズマ(self-sustained fusion reaction)」そのものを追求するのではなく、高β定常状態プラズマやブートストラップ電流の割合が高いプラズマの制御を研究します。
多様なプラズマ条件の実験が主軸
実験の幅を広げるため、ITERやDEMOで利用される非次元パラメータ範囲を探求し、プラズマ輸送、安定性、エッジ物理、材料相互作用など多分野での課題解決を目指します。
3. 柔軟な実験設計
さまざまな条件で実験が可能
JT-60SAは超伝導コイルを用いた長時間運転(100秒以上)や、追加加熱装置(最大41MW)による高エネルギー入力を通じて、多彩なプラズマ状態を実現します。
ITER/DEMOでの問題解決を重視
ITERの運転で予測されるリスクや、DEMOで必要とされる設計条件を柔軟に模倣することで、課題を事前にクリアする狙いがあります。
4. 統合性能の向上
JT-60SAの研究の中心的な目標は、「高β値プラズマ」「高ブートストラップ電流割合プラズマ」を制御し、これらを定常状態で維持するための制御スキームを確立することです。これにより、ITERやDEMOにおける「統合的性能(integrated performance)」の向上に直接寄与します。
最近流行りの負三角形形状(NT)プラズマ実験するのかな?masaharu.icon
流石にあれだけ流行ってるから、誰かプロポーザル書くやろ