議論してるほうが実際にやるよりもラク
本を書く場合でも、あるテーマで書けるかも知れないという時に、そのテーマの資料を捜してもあまり意味のあるものは見つからないのではないかと議論している方が、 実際に捜して書くよりも心理的に楽である。 あるものを実際に売るよりも、努力しても売れないのではないかと議論している方が心理的に楽である。 売ることの難しさを議論している方が売る努力をするより心理的に楽である。 ある難しい交渉をするよりも、 その様な交渉をしてもあまり成果があがらないのではないかと議論している方が、 心理的に楽である。 つまりそういう人は交渉をしないで現状に甘んじる方を選んでしまう。 あるものを捜すよりも、 ないままで済ましてしまう。 結果は人生の舞台が狭くなるばかりである。「やる気がでない人」の心理学 加藤諦三・位置45 その時点で出来ることをする人と、 すぐに議論をする人がいる。 すぐに議論をする人は鬱病的な傾向があるのだろう。議論をしている場合ではないのに議論をする人は、 議論に逃げているのである。 そして不思議なことにその時点で出来ることをしない人に限って、 いつまでもその忘れたものにこだわる。 いつまでも 「なくしてしまった、なくしてしまった」 と旅行中ずーっと嘆いていたりする。 その時点で出来ることをする人は諦めるのも早い。「やる気がでない人」の心理学 加藤諦三 ・ 位置 184 そして行動しない人はよくまあと驚くほど議論をする。 自分の無力感、 絶望感を正当化する議論である。そして相手の意図を推測する。推測する前に行動すれば相手が何を考えているか分かる。 しかし行動はしない。 行動をしないで推測ばかり ら推測が度を越して裏の裏を考えるようになる。 行動しない人は単純則によって複雑にしてしまう。 「やる気がでない人」の心理学 加藤諦三・位置2062