確証バイアス
被験者は、ルールについての新たな仮説の提示にはあまり困難を感じないようで、ときには非常に複雑なルールを考え出す場合すらある。 しかし、 自分の仮説に従わない三つの数を提示することでそれを検証してみようとは、ほとんどしなかった。 たとえば「2-4-5 (正しい) 」 と 「2-4-3 (誤り)」を提示すれば、「昇順に並べられた整数」という正解に的を絞れたはずなのに。 ウェイソンは、この「自分の考えを確証する方向で、新しい証拠を探し、 解釈しようとする傾向」を「確証バイアス」と呼んでいる。 人間は、 他人の言葉に異を唱えるのには長けていても、 ことが自らの信念になると、ほとんど自分の子どものごとく扱い、疑ったり、失う危険を冒したりはせずに、 何とか守ろうとする* 19。社会はなぜ左と右にわかれるのか ジョナサン・ハイト ・ 位置 1894