怒り
怒りとは何だろう? 怒りとは、君が暴力的になれることを相手にできるだけ強く示す方法だ。 怒りは暴力の前触れだ。 怒っているときの自分を観察しよう─怒りとは状況をコントロールできなくなった状態だとわかる。怒りとは、「現実が変わるまで肉体的、精神的、 感情的混乱に苦しみます」 という契約を自分自身と交わすことだ 1。 怒りには必ず報いがある。 怒って君の頭を水に沈めようとする人も、君と一緒におぼれている。シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント / エリック・ジョーゲンソン ・ 216ページ 私の職場では、たまに怒りを持って私のところに来る人がいます。そんな人に私はいつも、「はい、まったく同感です」と回答するようにしています。怒りの中にいるほとんどの人は、この不公平や不正義に対する怒りを認めてほしい、そして敵を憎む気持ちを共有してほしいと思っています。ですから、私はその人の感情を認めなければなりません。やりとりするうちに怒っている人からも肯定的な部分が出てきて、感情の高ぶりからシフトさせることができます。/このようなコミュニケーションの結果、不公平で不正義な状況から脱するために互いにどのような調整ができるか、過去ではなく未来について一緒に考えられるようになります。何もない空間が価値を生む オードリー・タンp.127 しかし多くの場合、 怒りは公正に扱って欲しいという合理的な要求ではなく、 間違った認識に対する防衛反応なのです。 怒りは心の中で、 自分が正しくて他者を誤っているとするストーリーを作り出します (また、怒りはそのストーリーによって引き起こされます)。 不当な扱いを受けて怒ったとしても、 断絶を招かないような方法で怒りを表現するのを選択することはできます。 ほとんどの人は、他者の怒りに対して身構えます。 だから、 相手に対して怒りを向ければ向けるほど、それがさりげなくであろうとあからさまであろうと、 その人は身をひいたり引きこもったりするようになり、私たちから遠ざかってゆきます。ヴィーガンとノンヴィーガンのためのコミュニケーションガイドブック メラニー・ジョイ・62ページ