孫子
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故に兵は拙速なるを聞くも、未だ巧久なるを賭ざるなり。 夫れ兵久しくして国の利する者は、未だこれ有らざるなり。 故に尽々く用兵の害を知らざる者は、則ち尽々く用兵の利をも知ることわざるなり。孫子 29ページ
だから、戦争には拙速 OBJ まずくともすばやく切りあげる OBJ というのはあるが、巧久 OBJうまくて長びく OBJ という例はまだ無い。 そもそも戦争が長びいて国家に利益があるというのは、あったためしがないのだ。 だから、 戦争の損害を十分知りつくしていない者には、 戦争の利益も十分知りつくすことはできないのである。孫子 31ページ
故に智将は務めて敵に食む。 敵の一鍾を食むは、 吾が二十鍾に当たり、 忌杆一石は、 吾が二十石に当たる。孫子 32ページ
四敵の一鍾を OBJ OBJ 一鍾は六斛四斗のかさ。 日本の斗升の約十分の一にあたるから、今の約一二〇リットル。遠くへ運搬する間の費用や減損を考えれば、二十倍の値うちがあるという意味。孫子 32ページ
だから、智将は 〔遠征したら〕 できるだけ敵の兵糧を奪って食べるようにする。敵の一鍾を食べるのは身方の二十鍾分に相当し、豆がらやわら〔の馬糧〕 一石は身方の二十石分に相当するのである。孫子 ・33ページ
是の故に百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。 戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり。孫子 37ページ
こういうわけだから百たび戦闘して百たび勝利を得るというのは、最高にすぐれたものではない。 戦闘しないで敵兵を屈服させるのが、 最高にすぐれたことである。 孫子 38ページ
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訳註:金谷治
計篇- 序論。戦争を決断する以前に考慮すべき事柄について述べる。
作戦篇 - 戦争準備計画について述べる。
謀攻篇 - 実際の戦闘に拠らずして、勝利を収める方法について述べる。
形篇 - 攻撃と守備それぞれの態勢について述べる。
勢篇 - 上述の態勢から生じる軍勢の勢いについて述べる。
虚実篇 - 戦争においていかに主導性を発揮するかについて述べる。
軍争篇 - 敵軍の機先を如何に制するかについて述べる。
九変篇 - 戦局の変化に臨機応変に対応するための9つの手立てについて述べる。
行軍篇 - 軍を進める上での注意事項について述べる。
地形篇 - 地形によって戦術を変更することを説く。
九地篇 - 9種類の地勢について説明し、それに応じた戦術を説く。
火攻篇 - 火攻め戦術について述べる。
用間篇 - 「間」とは間諜を指す。すなわちスパイ。敵情偵察の重要性を説く。
(wikipediaより)