令和ロマン
https://gyazo.com/b1ead9bb652cf1695653e8df4d004581
ツッコミの松井ケムリは優勝賞金をボケの高比良くるまに全額渡すと事前に約束している。「絶対にもらいます」「最高裁まで争いますよ!」(くるま)とのこと。
決勝第一回目の少女漫画ネタなど場を巻き込むのが上手い。「少女漫画でヒロインが遅刻だ遅刻だと走っていて男の子とぶつかる。あれ、学校どこにあるの? それをマジで今日全員で考えたくて」」という大喜利にすることで会場とのコンセンサスをつくることに成功していた。最終的に答えにたどりつくのだが「ちょっとダメだ、あんまおもしろくない......」。いや、それが正解だろ!とつっこむ松井ケムリ。こうなると「おもしろい答えにたどりつきたい(聞きたい)」というボケのくるま+会場の観客+視聴者 vs ツッコミのケムリ一人という対立構図になる。要はお客さんもボケ側、お客さんの代表というかバーチャルアバターが高比良くるまだからめちゃくちゃ応援したくなるし、ケムリからつっこまれるのも快感になる。 倫理的なコードについて言えば、弱いものいじめこそわかりやすくはしないものの、いくつかネタ見てるだけでも結構気にはなる。特に精神障害者や麻薬中毒者に対する配慮が低い気がする。上記のM1ネタでも「えげつないド低脳!」と松井に言い返すなど(あまりにもエクストリームな言い返しにすることによって冗談にしようという味付けをしてるんだろうけど)。「100m走」ネタでは「この人明らかにドーピングしてますよね?」という人の演技がひどいデフォルメ。
https://youtu.be/xTEco_f197w?si=l0yHKyuWOy8HzLXs
Back Numberネタでも「バックナンバーの歌の歌詞から男らしさを学ぶ」というお題なので「今の時代に男らしさとか......」ってなるんだけど、冒頭で「男らしさとかまあそういう時代じゃないんですけど、個人的に?」とか「セイザーレスの時代ではありますがっ!(ジェンダーレスね)」とか「わかっててやってますんで笑ってください」のエクスキューズが上手いのと「バックナンバーの歌詞、いわゆる全然男らしくない=男らしさって何だろうね?」という実質的な「あんなんうそじゃんね」になってるので安心できる。ここらへんのバランスの取り方がいかにも「94世代」(くるま)らしくて比較的安心できる。 https://youtu.be/rBtbyyk7-0E?si=pdVRDdatIHHTtEZs
相席スタート山添寛のyoutubeに出ていたとき、平場のトークの安定感も素晴らしい。くるまは無茶苦茶な暴走系芸人とおもわれがちだが、バランスの取れた、TPOに合わせることができる、実は安定した芸人。 https://youtu.be/qVoqZjzw8uU?si=BiHsw26LDuey01p-
高比良くるまはM1優勝のために寄席に通ってネタの傾向を調べたり、とにかくM1命!漫才命!お笑い命!のストイックで偏執的な芸人なのだが、相方の松井ケムリのほうは「お笑いあんまり興味がない」「M1も見ない年がある」と言っていて、ルールというかシステムもよくわかってないので、相方が把握してくれてるので......とかいってる。「だから上手くいく」「好きにできる」とくるまは言っている。「二人の温度感が合わない」をだからいいと許した令和ロマンがM1優勝してしまい、「温度感合わせへんと!」と真面目に悩んでしまった和牛が優勝できずにコンビ解散になるとは皮肉なものだが.....。 https://youtu.be/LUSDkFtjZXI?si=dHzJHGOOWMVO3RsI
100ボケ100ツッコミシリーズ、その芸人の倫理観とか根底の価値観が出るんだけど、令和ロマン、下ネタや女性への圧、怖がらせたりとかをめちゃくちゃ避けてて、真空ジェシカとの差よ.....。