リフレーミング
そのための強力なツールとなるのが、「リフレーミング」と「リアプレイザル」という心理学の概念です。/ リフレーミングとは、文字通り、ある状況や問題に対するフレーム(枠組み)を変えることを指します。/ 私たちは何かを認識する際、無意識のうちに特定の視点や解釈の枠組みを通して捉えています。/ しかし、その枠組みは必ずしも唯一のものではなく、別の角度から見れば全く異なる側面が見えてくることがあります。/ 意図的にこの枠組みを意識し、別の視点を取り入れることで、状況の意味合いを変化させる試みがリフレーミングです。/ たとえば、雨の日が続くと「せっかくの週末なのにどこにも行けない」と憂うつに感じるかもしれません。これは、「週末は外出して楽しむべきだ」という枠組みで雨の日を捉えているからです。 しかし、ここで「雨の日は家でゆっくり読書をしたり、映画を見たりする絶好の機会だ」という別の枠組みを取り入れてみると、雨の日の過ごし方が全く違って見えてきます。憂うつな気分は薄れ、むしろ穏やかな時間を楽しむことができるのです。
ネガティブな出来事だけでなく、ポジティブな出来事に対しても応用できます。/ たとえば、成功体験を「自分の才能のおかげだ」と捉えるだけでなく、「周りの人の協力や支えがあったからこそ達成できた」と捉え直すことで、感謝の気持ちが湧き 上がり、より謙虚な姿勢を保つことができるでしょう。 / リフレーミングには、問題の定義を変える、状況の良い側面や潜在的な利点を見つける、より大きな文脈で捉え直すなど、さまざまなアプローチがあります。 とりあえずやってみる技術 / 堀田秀吾pp.125-6