マルセル・プルースト
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ヴァレリーはここで、プルーストを作家一般と関係づける一方で(「プルースト」は、かくも単純で、かくも広い[小説執筆上の]条件を比類ないやりかたで活用した」)、彼の独自性を摘出することも忘れない。その根本にあるのは、プルーストの作品は「どんな些細なイメージであろうと、それが作者の実体験のなかに易々と見つけ出す過剰なコネクションの上に成り立っている」という考えにほかならない。読んでいない本について堂々と語る方法p.46 ヴァレリーの巧妙さは、なるほど、プルーストの作品の価値は、どのページを開いて読んでもかまわないというその驚くべき性格にあると説明している点にある。読んでいない本について堂々と語る方法p.47