ポルノ
特にネットポルノだ。あれはそもそも人間の脳にとって刺激が強すぎる。ワンクリックで本能を満たせるんだからそりゃ中毒にもなるさ。もちろん検索中も絶え間なくドーパミンは分泌されるし、ポルノ自体が脳の前頭前野を萎縮させるから感情抑制機能や自制心が働かなくなって、ますますポルノがやめられなくなっていく。そんな行為毎晩続けてみろ。行動力の源であるドーパミンを無駄遣いするんだから、当然寝起きも悪くなる。一日に使えるドーパミンの総量が仮に10だったとして、ネットポルノと自慰行為だけで5くらい消費すると言っても過言じゃない。お前レベルなら低く見積もっても8くらい使ってるだろう。ドーパミン復活禁欲法p.34 2017年のオーストラリア人15〜29歳を調査したところ、男性の69%、女性の23%は、初めてポルノを見たのが13歳以下だったという。男性全員と女性82%は、どこかの時点でポルノを見たことがあった。
またビデオは、ただの写真とは別の形で想像力を置き換える。想像力だけに任せれば、我々人間は自分を性的ファンタジーの主役にするのが通例で、ビデオを見るときのような、単なる覗き屋的な受動的役割には甘んじなかった。だがかなり若い頃にしょっちゅうポルノ利用を始めた人々は、体験が変わりはじめている。
> 本物の女性とセックスしようとしたときの感じは「異様」としか言い様がなかった。それは不自然で異質に思えた。画面の前にすわってシコるのになれすぎて、精神は本当の現実のセックスより、そっちのほうが普通のセックスなのだと考えるようになったみたいだった。インターネットポルノ中毒p.29 最後に、2016年にヨーロッパの研究者が、NoFapのネットポルノ拒否者たちによる一時的なポルノと自慰断ちの影響について、先駆的な調査を行い、その結果速報を行っている。その結果によると、ポルノ断ちは以下の結果をもたらす。 2.リスクを取る意欲が高まる
3.愛他的になる
4.外向的で、良心的になり、神経症が減る
2016年の研究は、いまや男性が自分の述べる性的アイデンティティと整合しないポルノを見るのはあたりまえだと報告している。異性愛者とわかっている男性も、男性の同性セックス行為を含むポルノを見たと報告し(20.7%)、ゲイだと述べる男性もポルノで異性愛行動を見ていると述べる(55%)。 悲しいことに、エスカレートするのが通例だということを知らず、ポルノをやめればポルノの嗜好も元に戻るということも知らないと、ポルノ消費者はとても不安になってしまう。 インターネットポルノ中毒p.70-71