Lebesgue測度
定義
完全加法的測度$ m(I)=\prod_{i=1}^n (b_i -a_i) を$ \mu^*(A) = \inf \sum_{n=1}^\infty m(E_n) によって拡張した外測度$ \mu^*について、 $ \mathbb{R}^n上の$ \frak{M}_{\mu^*}をLebesgue可測集合、$ \frak{M}_{\mu^*}上の$ \mu^*をLebesgue測度と言う。
※ $ M_\Gamma:\Gamma可測な集合全体の集合 ※ 単に$ \frak{M}_{\mu}や$ \muって書いたりする。
※ 外測度$ \Gammaは一般に$ M_\Gamma上で測度になるので、( <--- Th 6.1) Lebesgue測度でも同様に$ M_{\mu^*}:σ加法族、$ \mu^*:M_{\mu^*}上の測度となる。 ※ Th5.2より、$ \frak{F}_Nの定義から、区間や区間塊はLebesgue可測で、その$ \muは所謂「体積」を表す。
---> Lebesgue測度は体積の概念の拡張と言える。
性質
・Th 7.1 : Lebesgue測度の平行/対称移動に対する不変性
集合$ A \subset \mathbb{R}^N に対して、$ [A + x]=\{y+x\ ;\ y \in A\},\ \ [-A] = \{ -y\ ;\ y \in A\} を置くと、
$ \mu^*([A+x])=\mu^*([-A])=\mu^*(A) が成立する。
・Th 7.2 :
$ \mathbb{R}^NにおけるBorel集合はすべて可測
※ Th 5.2/6.1/6.4から示せる
・Th 7.3 :
$ \forall A \subset \mathbb{R}^N に対して$ \mu^*(A) = \inf\{\mu(G)\ ;\ G:\mathrm{open\ set},\ G \supset A\} が成立。
・Th 7.4 :
$ A が可測集合ならば、$ \forall \epsilon > 0に対して$ G \supset A,\ \ \mu(G-A) < \epsilonなる$ G:\mathrm{open\ set}が存在。
・Th 7.5 :
$ A:可測集合ならば、$ \forall \epsilon > 0に対して$ F \subset A,\ \ \mu(A-F)<\epsilonなる$ F:\mathrm{closed\ set}が存在する。
・Th 7.6 :
任意のBorel集合$ Bと$ \forall \epsilon > 0に対して、
$ F \subset B \subset G,\ \ \mu(G-F) < \epsilonなる$ G:\mathrm{open},\ \ F:\mathrm{close}が存在する。