第9回 授業メモ
2021.12.13
👉 第8回リアぺのQ&A
👉 レポートに関するQ&A
🐪 今後の授業予定(たぶん)
12/20は休講にします。
第10回(12/27):写真の話(録画の予定。配信のタイミングは未定だが、リアルタイムの授業はしない予定。)
第11回(1/17):キャラクターの話
第12回(1/24):画像と倫理の話
第13回(ないかも):VRとかの話
🐪 前回の補足
一部のQ&Aと画像のリアリズムの補足
画像のリアリズムの補足
🐪 フィクションの画像とノンフィクションの画像
今日の目標
フィクションの標準理論(=フィクションをメイクビリーブの観点から説明する)を理解する。
〈表象の使いかた〉という考えかたを理解する。
具体例
フィクションとノンフィクションの具体例
フィクションの画像をどう特徴づけるか
フィクションの標準理論
フィクションの標準理論を画像に適用する
🐪 フィクションの哲学の勉強用の文献
清塚邦彦『フィクションの哲学 改訂版』勁草書房、2017年
分析系のフィクションの哲学については、ひとまずこれをおすすめする。
この授業で言う「標準理論」に相当するのは、3~5章(フィクションの語用論)のとくにカリーの説。
7章でわずかに描写の話をしているが、その部分はこの授業とはちょっと違う枠組みを提示している(微妙に違うが微妙に近いので、よけいややこしくなるかもしれない)。
ケンダル・ウォルトン『フィクションとは何か』田村均訳、名古屋大学出版会、2016年
標準理論(メイクビリーブ説)の基本的なアイデア元になった古典だが、ウォルトン自身の理論はかなり独特なのであまりおすすめしない。むだに混乱するかもしれない。
フィクションの哲学にどういう論点があるかをおさえるのには使える。
松永伸司『ビデオゲームの美学』慶應義塾大学出版会、2018年、6章
6章の前半がフィクションの哲学の話。
Kathleen Stock, Only Imagine: Fiction, Interpretation, and Imagination (Oxford: Oxford Univ Press, 2017).
標準理論の現代版。ポイントがよくまとまっている。
日本語のまとめ:
Kathleen Stock, Only Imagineを読みはじめた - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ
Kathleen Stock, Only Imagineを読んだ - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ
著者は性差別的な発言で問題視されている。
Stacie Friend, "Fiction as a Genre," Proceedings of the Aristotelian Society 112 (2012): 179–209.
Stacie Friend, Fiction as a Genre - PhilPapers
「標準理論」の名づけ親。わかりやすい説明をしている。
フレンド自身は標準理論に反対する立場をとる。
日本語のまとめ:
Stacie Friend "Fiction as a Genre" - logical cypher scape2