セーラームーン
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【公開年度】
【その他】
セーラームーンのサブカル史における重要性
女性の戦隊ものとして初
セーラームーン以前も魔法使いとして戦う女性戦士は存在していたが、チームで戦う戦士はいなかった
→女性が女性をエンパワメントする戦闘美少女としてのプリキュアへ
従来との違い:変身要素
R以降はセーラー戦士への変身以外は基本的にしない
『セーラームーン』無印では変装ペンでまったく違った人物に変身するという要素
これは従来のひみつのアッコちゃんやクリーミーマミに近い
変身によって姿が著しく変化しない
クリーミーマミ、キューティハニーなどでは変身後は大人の女性になるというイメージだが、アニメ版セーラームーンではその要素は絵からはほとんどみられない
Sでは、セーラームーンがネオクイーンセレニティになったあとの世界が描かれるが、そこでの戦士たちは大人の女性の顔つきになっていることからも、普段の変身では成長要素は意識されていないだろう
原作では、前世の姿に変化するということになってはいる
強い誰かになりかわるのではなくて、弱いところもある自分自身で戦っていくという価値観
実際、内部太陽系戦士はお世辞にも強いとは言えないところがあるが、力を合わせて悪を倒す
シスターフッド的要素
原作ヴィーナスとマーズの「守るべき人がいるから、男なんておよびじゃない」という台詞
4戦士のうさぎへの信頼、5人で戦うという意識
守り、守られるという関係性が女性同士で完結している(お互いに守りあう)
ウラヌス、ネプチューンのパートナー関係
同性愛描写
ゾイサイト、クンツァイトの恋人関係
はるか、みちるの関係
原作でのトランスジェンダーのセーラー戦士の登場
問題点
異性愛規範の強さ、エイジズム
うさぎは時折、衛のことばかりで4戦士を顧みない言動をとることがある
アニメ版では採用されていないが、原作には男を必要とせず自立して生きることを目指す団体に対して馬鹿にする描写もあり
アニメ版セーラームーンにおける不必要な性描写
無意味に下着が見えたり、肌が露出する
Sでのピュアな心を奪うシーンでの敵の露出
女性のセクシーさの強調はエンパワメントの文脈でも利用されてはいるが、国内でのセーラームーン受容の背景(女児のほか、男性オタクたちに人気があった)ことも考えると必ずしもそうとは言い切れない
原作者も映画公開インタビューで「アニメスタッフには男性が多いから」という趣旨の発言をしている
ストーリー、背景描写について
日常描写
バブルを背景とした、香山リカ(リカちゃん人形)的理想の家庭像
外車、大きな一軒家、姉と弟の2人きょうだい、専業主婦
麻布十番に住んでいる
原作作者の生活を反映?
麻布のお嬢様育ち、医学部に進学している
服装
アニメであれば毎回違う服装をさせることもできるはずだが、着回しをさせている
友人
windows95が出ていない時代だが、PCを扱うギークが登場
全体的に、メカ要素も多い
VRゲームセンターも登場
やっぱりお金持ち集団なのでは
「がり勉」に対する否定発言はあるが、時間があれば勉強ばかりしている亜美やギークの海野は友人、恋人思いであることから仲間として受容されている
ギリシャ神話要素
衛=前世の「エンディミオン」と月の女王(女神)であるうさぎ=セレニティの愛
ギリシャ神話における地上の王エンディミオンと月の女神セレネ
二人は最終的に不老不死になる
木星を守護にもつセーラージュピター(ゼウスの英語名)は雷の力で戦う
知の星マーキュリー(ヘルメス)としての亜美
猫のルナ(これはまんまだが)とアルテミス(アルテミスの変身する動物は、猫である)
ロマンチックだがそれほど深みのないストーリー展開
庵野秀明監督が作画に参加、セーラームーンについて「最低限の世界観とキャラクターしかいない」と語る
セーラームーンではギリシャ神話要素が強いが、『エヴァ』では旧約聖書がイメージソース
同じ声優が多い
綾波レイ=火野レイ、ともえほたる
クラシック音楽をつかった壮大な劇伴
子供向けアニメとしてのセーラームーン
社会現象になった割には3年~5年で終了している
子供向けアニメとしての寿命
主要人物がずっと同じことで飽きが来た?
実際、『プリキュアシリーズ』などは主人公が毎年変わる
アイドルとの類似性:メンバー入れ替えによって長期にわたる人気をおさめたアイドルグループのさきがけとしての『モーニング娘。』
同じく主要人物が変わらない『クレヨンしんちゃん』『サザエさん』などとの違いは?
ギャグ漫画の場合,変化をつけやすく、時事問題なども取り入れやすい
爆発的な人気は出ないがなんとなく見てしまう
毎週なんとなくみるような形
戦闘系アニメの場合,どうしても刺激的な展開が必須
さらに,セーラームーンの場合は新しいおもちゃを定期的に売らなければならない
おもちゃを売るための必殺技時のチープなメロディ
そもそもメロディ以前に、武器がコロコロ変わるのもそう…
正直、ペンとかスティックのほうが聖杯やステッキより実用性があるのに,おもちゃが売れなかったからという理由でほとんどリストラされている
美術
手書きの水彩画が美しい。現代のCGでは出せないあたたかみ
パステルカラー基調の色合い
時代の女児アニメに特有、「ゆめかわいい」として平成に再評価
作画
作画監督によってかなり絵柄がちがう
memo:昔のアニメに特有なのか?それともセーラームーンに限りなのか…
memo:アニメ、漫画の様式として誰が描いても記号として判別可能にするために特徴的な髪色、髪型が発達?
作画監督で特筆すべき人
伊藤郁子さん
一番セーラームーンのイメージに合う
うさぎ含めた女性戦士がきれい
お耽美系な感じもする
繊細、表情などの描き分け
中村太一さん
衛は一番かっこいい
一番アニメでありがちな絵柄に見える
大人組が上手い
とみながまりさん
上二人と比べるとかわいい系の絵柄
のちに『名探偵コナン』などの作画担当
爲我井克美さん
ちびうさがかわいい
正直ほかはだめ
特筆すべき話数
R第1話
「普通の女の子に戻りたい」という願いで記憶が消えた5人の戦士がまた戦いに赴く。「普通のうさぎちゃん、バイバイ」
superの21話
「世界を救うためなら犠牲はやむを得ない」と考えていたウラヌス、ネプチューンがパートナーである互いを犠牲にしなければならないと気づいたときのジレンマ
super35話
絵が緻密。週一の放送とは思えない
参考