大学に行かねば官位も貰えぬ低い身分
太郎の台詞より
親の位が高ければ、子供もそれなりの官位が貰える
蔭位(おんい)とは律令制体制のなかで、高位者の子孫を父祖である高位者の位階に応じて一定以上の位階に叙位する制度である。蔭階(おんかい)とも。父祖のお蔭で叙位するの意。この仕組を蔭位制(おんいのせい・蔭位の制)とも呼ぶ。この制度は中国の門蔭の制から継承されたものである。
大宝律令によって制定される。選叙令によれば子孫が21歳以上になったとき叙位され、蔭位資格者は皇親・五世王の子、諸臣三位以上の子と孫、五位以上の子である。勲位・贈位も蔭位の適用を受ける。
蔭位は「おんい」、散位は「さんに」、三位は「さんみ」という学生泣かせ
六位以下なので、為時の子には蔭位は関係ない。
その場合、大学寮を卒業することで叙位を受ける(つまり位を貰う)ことができる。
なので太郎は大学に行かねばならないわけだ。
なお、第1回の申し文に、為時は大学で首席だったとある。
為時も蔭位に与れるような生まれではなかった。