下垂体性副腎皮質機能低下症
#内分泌疾患
【問診】
52歳の男性.
全身倦怠感を主訴に来院した.
既往歴:6週間前に進行肺腺癌と診断され,3週間前に免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による初回治療を受けた.(→免疫関連有害事象 irAEが生じる可能性
【身体所見】
意識は清明であるが受け答えは緩慢である.
体温36.8℃.脈拍108/分,整.
血圧72/50mmHg.呼吸数20/分.SpO2 97%(room air).
軽度腫大した甲状腺を触知する.
【検査】
血液所見:赤血球320万,Hb 12.0g/dL,Ht 38%.
血液生化学所見:血糖104mg/dL,TSH 0.1μU/mL(基準0.2〜4.0),
ACTH 2.0pg/mL(基準60以下)(→下垂体機能低下症
FT4 1.8ng/dL(基準0.8〜2.2),
コルチゾール0.1μg/dL(基準5.2〜12.6)(→副腎不全
胸部X線写真で原発巣の縮小を認める.甲状腺超音波検査では軽度の甲状腺腫大以外は異常を認めない.
治療として適切なのはどれか.