不在の騎士 - イタロ・カルヴィーノ　邦訳全作品紹介 + 未邦訳作品情報まとめ

不在の騎士

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書誌情報

米川良夫訳、白水Uブックス〈永遠の本棚〉、2017年

国書刊行会〈文学の冒険シリーズ〉、1989年

脇功訳、松籟社〈イタリア叢書〉、1989年

原題 : Il Cavaliere Inesistente

発表年 : 1959年

内容

舞台はシャルルマーニュ帝の時代。空っぽの騎士アジルールフォと、目にしたものすべてに同化してしまう従者グルドゥルーの物語。

〈われらの祖先〉三部作の前二作（『まっぷたつの子爵』『木のぼり男爵』）と比較すると、じっくりエピソードを追いかけながら擬人化によるアクロバットを楽しむような話ではもうなくなっていて、急に語りが飛躍するところが出てくる。

偏愛するアリオストへの敬意を込めながら、実験精神を大胆に投入した作品。