FPSゲームのルールと戦車戦のマップを考える
ちょっと良い機会なので、FPSゲームのゲームルールとbesiege陸戦の違いについて考察し、書き殴ろうと思います。
「他対戦ゲームのルールをbesiegeに導入しても微妙かもよ」というお話です。
何故かbesiege民に広く普及しているBF1を題材に考えます。
BF1コンクエストモードでは、マップに散らばった6個くらいの拠点を32vs32人で取り合いをします。
マップやポイントにはよりますが、一般的には攻撃の方が強いと私は考えています。
大きな理由として、
拠点を防衛する時、特にエリア内に留まる場合は隠れ場所は少ない
一兵士あたりの体力が小さくリソースも有限なために、継戦し続けることが困難
攻める側は「一旦退く」という選択肢を取りやすい
投げ物系が強いために、防衛側は一箇所にとどまるのは危険
拠点や分隊員からスポーンできるので、攻撃側は前線にすぐに合流できる
隠密行動による裏どりが可能
などなどが挙げられます。
芋行為が嫌われ、動き続ける方が良いというのはだいたいのfpsの常だとは思いますが、まぁつまりそういうことです。
防衛側は動けないのです。
対してbesiege陸戦(JT/戦車戦)ではどうかというと、基本的には防衛が有利なはずです。 拠点を防衛するにあたって特定範囲に留まる必要はない
高耐久車両なら多少の被弾を無視して居座れる
回復の手段がないので、攻撃側は敵拠点到達までに消耗している
防衛側はリスポーンが近いので、高火力の消耗兵器が補充しやすい
攻撃側は前線から遠く離れた場所からリスポーンするので、攻めに合流しづらい
ネームプレートが常時表示なので攻撃側は隠密できず、裏どりの効果が薄い
実際の試合では攻めで勝つことも多いのは、ひとえにスポーン時間の調整によるものです。
リスポーン時間が長いということは、リスポーンしていない側が前に進める=攻撃側有利ということなので。
拠点よりも全損によるゲージ進行が大きいので、どこで戦闘が起きるかは比較して重要ではないのもあるかもしれません。
とにかく、besiegeとfpsゲームの勝手は大きく違います。
実装難易度のことはさておき、「FPSゲームにあるルールだから」とbesiegeで再現しても、機能するとは限らないわけです。
例えば、besiegeでBF1コンクエストみたいなポイント占領戦を作るとします。
ポイントを一度確保したら、あとは自動でゲージが進むやつ。
問題は、戦車戦では防衛が有利なはずなので、先にポイントを確保できた側が勝ち逆転の目はないだろうということです。
スプラトゥーンにはガチエリアというポイント占領形式のルールがありますが、これには「相手が一度取ったポイントを取り返した時、相手のゲージの進み具合の差に応じて相手にペナルティゲージが付与される。ペナルティがついた場合、ポイントを取ってもゲージを進める時は先にペナルティ分を消化しなければならない」という独特のルールがついています。
これは先にポイントを確保した側が有利になり過ぎることを抑制し、ポイントを取り返した側を有利にするものです。
早い者勝ちを抑制し、逆転を有利にする。
一方で、ペナルティの発生によって試合時間は伸びます。伸びることを前提にバランスが調整されているとはいえ、スプラトゥーンの試合の展開速度の概念を、戦車戦に持ち込むのは難しいでしょう。
そもそも戦車戦で巻き返しが起きることが稀なのです。
BFシリーズやBattleBit、DeltaForceなどの大人数戦では、攻撃が有利という話を増強する要素があります。
ビークルです。
特にBFシリーズでは、ポイントを確保することでそのポイントからビークルがスポーンし、取っている側が有利になります。
上手く扱えば車両は絶大な効果をもち、ポイントを取られた側は逆転は難しくなるでしょう。
これはそもそもバランスをよくしようとしていません。
試合の進行を加速させるのが目的です。
逆転が発生しやすいのは、いわゆる「大味」とも呼ばれるような現象です。
BF1では負けている側に超大型兵器がスポーンしますが、鳴物入りでスポーンしたからといって、居れば逆転できるほど強いものでもありません。
超大型兵器が弱いのは別にバランス調整が不足しているからではなく、もし超大型兵器が強かったのなら、「負けてる方が最終的に勝つ」ようになり、最初から勝とうとするのが馬鹿らしくなるからです。
ちょっと逸れるけれど似たような話として、CODのキルストリークもあります。
買っている人間がより勝ちやすくなる要素は「バランスの取れた試合」とは対極のもので、試合の展開を加速させ、試合中に発生する事を多彩にするという効果があります。
マップギミックがもたらすべきものは斬新さ、そして展開の捻りです。
BF4上海マップでビルを崩しても、どちらが有利になるというわけではありません。
というわけで、数々のゲームが導入している「試合のバランスを保つシステム」は、besiegeのマップロジックとして導入するコストを払うほどの価値があるかは、本当に慎重に考えた方がいいと思うよ、という話でした。
1個面白いマップを何回も遊ぶより、まぁまぁなマップが10個ある方が飽きないと思っているので、ぐだぐだ言ってないでいっぺん作れやとは思いますけどね。