胡散文
書いた文章は基本的にグーグルドキュメントでそのまま保存とかPCにWordでまとめるとかしておしまいだったけど、せっかくアープラ関連で書いたものがあるなら文章を置いて関連性を向いてみようかなと思いました。
2053/09/12
code:熱病だった夜/閉架書庫の感覚
体内の不和をどうにか調えるために頑張っている内臓や、更に痛みによる苦しみを与えられ続けて騒いでいた細胞が、その痛みが身を引いたように消えた途端煩雑な運動をやめたように体が静かになる。あくせくとしていた分子が静まって、重力に従って暗い底に降り積もるような、海底に沈んでいくマリンスノーを見ているような感覚。疲れて凪いだ精神はようやく得た安静に睡りを見出して、横たわる真っ暗のさらに底へ海中を降下するような静けさは、私へ啓くように閉架書庫を思い出させた。
人気を排した、本が眠るための、本のために造られた空間。閉架書庫は降り積もった暗闇で満ちていた。それは静けさを極めた全き無が透っているということで、時間の概念が這入る隙はこの寝室にはないのだった。
目を閉じて微睡みに任せれば、空っぽの心身は透明になって、あの真っ暗な閉架書庫に降り積もっていく。
何故オタクは二人で死体を埋めるのか(2023/09/19)
⇣𝐎𝐥𝐝 𝐓𝐨𝐩
好きなもの作文(2022/4/17)
code:15分
好きなもの作文! もうこれが好きです。ライティングマラソンのノリで猪突猛進しそうになったけどこれは修正可能なんでした。やったー! 好きなものが多すぎるけど、好きなもの作文という文字に含まれているそれ自体の文字、好きなものを語るという行為、作文という文章化のプロセス的なやつがもう好きです。口語が抜けない。パワーーーーーーーー!
今座っている状態で見回して目につくものだと、本、庭園写真集、お茶、茶器、森的な自然まで好きなものがたくさんある。元々収集癖の気があって、シリーズで統一されたデザインのものなどが特に弱い。今手元にある特別コラボの表紙シリーズなど既に同出版社で持っているのに表紙が変わっただけで重複して買ってしまって、生産中止になった表紙のものも一々帯付きで探してと同じ始末である。何この文体? とにかくこんな感じで揃いのティーポットとカップなどよわよわのよわなので、わかりやすいものだと今PCのモニター後ろに並べているモンスターの空き缶も一々種類を買っては……という事をしてしまう。物が捨てられないタイプのフレンズなんだね。
骨董品とかそういうのも好きで、物が捨てられないフレンズって割と根底的なワードだなあと今一寸しみじみした。
文章はたいへんだけど書くのが楽しい。これもまた言葉の収集癖だったりするのかなと思いました。こうやって頭の文章を無理やり繋げると上手くまとまった感じになるので、これも好きなもの。
200字(2022/4/24)
テーマ:子
code:子
子より親が大事。親になった太宰治は唱えた。と思いたい、と続く。つまりそう思えないと理解してしまえば、この言葉が頭に残ってしまった。桜桃を食べては唱える、縋りつく、その頼りなさ。はかなさ。詩篇第百二十一の聖書は神を親とする。彼がクリスチャンかは知らないが、彼は二行目を書かなかった。己の助けはどこから来るのかと、桜桃を食べる、桜の子を食べては種を吐いて、子より親が大事と思いたい、きっと子であった。
短歌(2022/4/24)
花(→春がいいな)木蓮の香に淡い
まずこの言葉が浮かんだ
曇天に 花散り茂る青紅葉 春木蓮の白香に淡い
桜のとうに散った後、雨上がりで薄暗い朝に木蓮の白い香りに気付いたのを表現したかったが、花散りではハッキリしないしなまじ察せられたとしても草花の色が三つは流石に多すぎて木蓮を見失う
雨の匂い 曇天茂る青紅葉 はる木蓮の香に淡い
下地に朝の匂いと明度を置いたら、その下にある青紅葉もちょっと彩度を落ち着かせあくまで背景にする事ができた。木蓮の白さは瞼の裏にあればいいので省いた。なんとなく春よりはるの方が紅葉と木蓮の間に余白を機能できるし、白を想起できそうだし、なんかに掛かってそうだしそうした
雨後の朝 曇天しめる青紅葉 はる木蓮の香に淡い
時間帯が朝だと察せないと静けさが出ないやんと気付いたので入れた。雨の匂いもそれこそ最初の57で匂わせたらええやんな。その方が木蓮の香とその淡さが引き立つ 多分 茂るを湿るにできたのは音的にも都合が良かったな
感想:最初っからシンプルに組み立てとけばよかった話だった……今回のは時間帯→下地の背景→ピントを合わせる主題、の流れで綺麗に収まるものだったので、結果的にそうするのが一番綺麗だなと思った。完成形は白をつけて白香でもよかったんだ、なんかくどい気がしてどうしても破調になった。むずかしい。
短歌(2022/4/26)
その名は私小説
浮かんで文末かな~って思ったけど数えたら破調になるじゃん(絶望)どうにかなる?なれ~(祈願)
短歌(2022/4/27)
Twitterでそういう話題のツイートを見て思った心のぼやきがリズムよくて歌にできるじゃんだったから
骨を飲むのに寂しさ以外の理由は後付け
これ末尾にするなら文字数はみ出てまた破調になるやん! 定形の文字数を守ってみよう
寂しさ以外みんな後付け
接続詞を削って全部でなくみんなにすることで排他的に出来たような気がする。寂しさ以外後付けに決まってんだろ、という振り払う気持ち出せたかな。
血肉なら永遠だから骨を飲む 寂しさ以外みんな後付け
骨を、の5を文頭にして75を挟み下の句にいくか悩んだけど、そうするとくどいなと思ったので流れるままにした。なんだろう、すぐ倒置しようとするのやめてもらっていいですか?
感想:自分で選んだ内容やんけなんだけど、これ形を変えたとて何回も添付して見てると思い出して涙出てきちゃうのでさっさと仕上げよと思ってさっさと仕上げた。馬鹿なんだから~~! でも全然暗い気持ちで作った訳じゃないんだよな。
あと、直接こことか人目にある場所では添削含め考え辛い事に気付いた。全文壁打ちようのサーバーで生まれてる。あと気を抜くとすぐ倒置法にしてしまうから気をつけよう。小説でもやりがちで困る、マジで(倒置)。
待っているハンカチの中飲まれる日 六価クロムをもう九年もの
萩原朔太郎の小説家の俳句を読んでて、「真の詩がエスプリすべき生活的情感の生々しい熱意」という一文で確かに実感ナ~~~……となったので、同じ題で作った。作ったらあまりにも自分の中身? 生活を出してしまって生々しくなってしまったので場によっては出せない(見る人に申し訳なくて) 二つ合わせて画像にしたらまあええか……となったので投稿したわね。ここ見んと実材かなんて多分わからんやろし 見る側に深刻に捉えさせてしまう可能性のある場は脳ましいものよね(萩原朔太郎的誤字による茶目っ気)
今回は最初に57577って書いて、そこに文を挟んでいく感じで作った。わかりやすいように。
感想:わかりやすい(わかりやすい)。数字を入れると7六価クロムを7もう九年もので六なのに7!九なのに7!フフ!!!みたいになるから楽しい。
アープラ短歌を添削する会(2022/4/30)
群れて落つ 衝撃(ショッキン)ピンクと白襲 どっさり群れる 躑躅の溜まり
原型自体は4/27にできた
code:経緯
群れ群れと地面に溢る花溜まり!湿うどっさり躑躅
土溢る 衝撃(ショッキン)ピンクと白襲 群れ群れ湿る花の溜まり場
水たまり? 衝撃(ショッキン)ピンクと白襲 群れ群れ溢る花の溜まり場
晴れの下 衝撃(ショッキン)ピンクと白襲 群れ群れ落つ花の水溜まり
群れて落つ 衝撃(ショッキン)ピンクと白襲 どっさり群れる 躑躅の溜まり
表現しきれていないというもやもやがあって最早混乱してたので、↑の会に出したやつで群れるが重複してるのに気付かなかった。多分どっちかの群れを湿るとかうるおうとか字数の合う言葉に変えたかったけど思いつかなかった。
群れて落つ衝撃(ショッキン)ピンクと白襲 二度見で気付く躑躅の溜まり
トーチカ園長「見てる自分の動きを入れるといいかもね」と添削してくれた。どれだけびっくりしてるかが自分の動きでわかる。すごい~~~~~~~~!
群れて落つ衝撃(ショッキン)ピンクと白襲 ひと目で見張る躑躅の溜まり
見た時の挙動を思い出して、二度見からひと目に着想を得たので倣って直してみた。
感想:迷迷の走走。やはり人の意見を貰う事で五里霧中だった状態から新しい視点が開けて有り難い……。自分の挙動を入れるの、あまりにも盲点で感動した。確かにいっつも、自分の心情は入れるけど肉体をあくまで透明にするように努めてるわ。これは自分の肉体が伴って生まれた情動だから、肉体が伴っていないと不自然だった。すごい。学びしかなくない?ウォウウォウ。
春来にけらしお前も 歌えよほら
春きにけらし はるきにけらし
4/28にできた
5春きにけ7らしお前も歌5えよほら7春きにけらし7春きにけらし
突然春の空気を感知して頭に春きにけらしという言葉が浮かび、そこから蝉みたいに春きにけらしが鳴き始めて止まらなくなってしまい「な~~~にが春きにけらしだ!!!うるせえ!!!お前が歌え!!!!!」とキレて出来た。
ぱっと浮かんで出来たので最初は「ほら」抜きだったんだけど57577で数えたら二文字足りなくてイマジナリー定形を守れおじさんに怒られたくねえなと思ってほらを足した。
先生たち的にもほらはいらないよ大丈夫!(イマジナリー定形おじさんを丸太で柔らかくする絵文字)という事だったので大手を振ってほらを消しました。ワ~イ!
感想:尖ってんな。
104生まれの食レポ(2022/05/15)
「もっと森茉莉みたいに食レポして」の一言に楽しくなってできた
code:深夜のおにぎり
午前三時に炊き込みご飯があると、しめしめと私は冷蔵庫を開く。
私の冷蔵庫は刻みネギを切らしたことがない。それから、都合よく天かすがあると、上等である。薄暗い灯りの中、ラップを正方形に広げ、炊飯器に満載に炊きあがった、黒茶の椎茸やオレンジの細切りの人参などがふっくらした波間から覗くのを、濡れたしゃもじで一気にすくってラップの上に広げる。私にはこの上に企みがあるので、この湯気の立つ米を、柔らかい土の畑を作るように上手く広げてやるのである。そして、冷蔵庫で冷えた刻みネギを、その畑に蒔いてやるのである。この刻みネギも、薄く、白と緑が固い水のようにちょっと透けていて綺麗に丸いのが良い。それでラップを風呂敷のように端からつまんで、その端どうしを重なるようにすっぽり包んでから、三角に握る。この握るのも、米のふくらんで熱が詰まっているのをぺしゃんこにしてしまってはいけない。ふっくらふっくらと唱えながら、赤子のように掌の中で跳ねさせるのである。
椅子に座して着せたラップを剥き、喰む。ふかふか口に入ってきて出汁の蒸気を出す一塊を噛むと、同じような音の柔らかい中に、シャキと鳴る。噛むほどに、シャキシャキと鳴って、歯が美味しいのだ。
散文(2022/5/31)
code:目前
血管の透ける、しっとり潤った皮膚を纏った関節のすんなり伸びる白魚の指の一本。ともすれば突きつけているようになるのに、自然淑やかに脱力しながら眼前に伸ばされた人差し指の一本。その指先に宿る桃色の襲に乗る爪。丸い桜貝が濡れたような光沢が、つるりと線上に爪の上を滑ったのを見て、背中にぞわりと冷えた怖気の粒が駆け上がった。
(2022/06/09)
ケンチキのコーヒーフレッシュ入れる午前二時前濃いめの紅茶にスコーン
3時41分一有能な女(出版:あーぷら文庫)
七夕連歌
年一の逢瀬を覗くのちょっと野暮だし笹もないし歌でもよむか
短冊にかける願いもないならばなびく五色の糸もない
肖あえ物とするはあはれと書かぬ一葉かかる重みも軽くなれ 晴れねども敢あへなむ天の安河に雲井は底の真砂と敷かるる 曇り夜も見ゆはうるはし瞼の雲井上に流れる天の川
人世のいかにもあれど七夕は巡りて今し二星会わん
解説ありきで理解されるようにするのは野暮だけど備忘録いる。
あ、と会をかけた。あえものと(ここは音優位だけど会うべきものと的な感じ)⇢あへなむ(会えない)⇢あわん(会った/会っている)と時系列を経て最終的に逢うが叶った、という風に。
八月のあーぷら歌会によせて
赤ら引く雨やみ鳴きやむ神の鐘 夜明けのまどか、そとまたやみむ
説明:SIRENというゲームのラストシーンの結びに至る運命の輪の意味。SIRENはループものなのでその結末がまたループの原因になるのですが、繰り返すループの中で登場人物達が少しずつ違う行動を取ることでその輪の中から一人の女の子だけが脱出し生還するに至ります。
まどかは円でよかったし、みむも見むでよかった。雨やみ鳴きやむと掛けるにしてもひらがなじゃなくてよかった、分かりづらい。夜明けの円は太陽の輪郭でもあり、ループし続けることでもありなので、まどか、とするより円、とした方が良い。だから、で繋げたんだし、人が読めるか読めんかを気にする所ではなかった。赤ら引くという言葉が抱える意味があまりにもSIRENすぎるので頭に入れたのは正解だった。
赤ら引く雨やみ鳴きやむ神の鐘 夜明けの円、そとまたや見む
感想:これだな。
長月に毎日詠んだ短歌と俳句
09/01
我知らず夏は結実 夜さり
今朝に降る蝉時雨が止んでいる
夜明けなり、時雨世去り空はから 囁くだけの鈴の音さみし
09/02
無遠慮に葉を山を瓦を原を叩きつけ踏み遊(すさ)びゆく雨の靴音
低気圧雨と血引いて尖る嗅覚 あとには道路の生臭さ
09/3
いつが朝でいつが夕かわからなくなっても鈴虫が鳴くから夜を知る
パキシルが教えてくれない夜と朝を教えてくれる閻魔蟋蟀
09/4
蝉全滅したと思った夕方の山の上から鳴く法師あり
09/05
山降りる轟音吹き込む風やばし
09/06
嵐来て台風コロッケ思い出す 今回買い時逃しちゃったな
09/7
澄む山にレンズを向ければピントがぼけてカメラも空見る台風一過
朝の空 台風一過ただ青く
09/8
バスの窓から吹き込む夜風がほんとの夜風 頬撫でた一すじ
よく光る満月と仰げば立待月の檸檬が浮かぶすずむしの夜
09/9
秋の夜 広ごる空は深い寝台 風は母の手 虫の音は子守唄
09/10
わたしって鉱石だったモース硬度はいかほどですか? 白露の歌会
09/11
夜晴れる空に浮かぶ名月の隣に一等星のほくろ
名月の照らす澄んだ空の色こそほんとうの青と知る夜半に
ギラギラと眩しい満月のスポットライト 落とす月影はみな主演
中秋の月に叢雲まどかに架かる虹彩綾なす夜半の空
昨日の晴れたる月も良いけれど叢雲彩なす夜もうるはし
09/12
はじまりは白波の尾なびくあなたが言う世界を見たいと思ったから
鎧通しのまっすぐな声背を伸ばす初めてのたんとうはあなたで良かった
もう一本見つけたらちゃんと会いに来て、尻尾探しの旅に出たきみ
勿忘草の色に明けゆく空に檸檬色の光輪眩しい満月
朝五時の勿忘草の空照らす満月の光輪は檸檬色
鱗雲のベールを照らす檸檬色のスポットライト、満月のショー
09/13
大人なら踏み越えるだけの石段も君にはまだ真昼の寝台
「おちびさん、大人は頭が遠いから階段の声が聞こえないんだよ」
09/14
なんもない、歌にできそうなこととか 月は昨日も綺麗だったし
こいといふ いとしいとしといふこころ しとめやぶれて なみだしとしと
09/15
掘削する痛みで流れる涙を拭って埋めてくれるの優しい土で
ジェンガから何も抜かないでそのままにして 幸せが辛くならないように
09/16
炊いた鮭が雑穀米の中から覗くビビットなほど鮮やかな色
09/17
空腹感・無意味に疲れた顔・憂鬱 あ、でもこれ低気圧のせいじゃ~ん!
土曜日は静かに一番愛されて土の中みたいに暗くて温い
09/18
ナンマドル到来に備えて買っておいたよ、シャインマスカットと桃とミスド
09/19
低気圧、重い体の浸透圧は陸に上がった深海生物
台風が持ってきたから静かでも雨は潮の匂いがする
台風が窓の外の大きな緑のおにぎりぜんぶ食べてっちゃうよ
09/20
ちはやぶる台風の去り静けさの連れ来た朝風冷えびえと吹く
910hPaが名残る夏巻き取り呼ばう秋風つめたい
ねえ虚子さん「熱き紅茶とビスケット」思い出したら食べちゃったよ
台風後の夜の匂い秋もはや
月の使者さん台風の後に急いで来たのね、空から大きなドーナツ見えた?
09/21
ねんねして またねんねして 寝通して 露と消えたわ数千言
AIに呪文唱えて錬金術 旅半ばの君は重力を知らない
09/22
静か真夜台風二過の連れた匂いは、思い出した、秋だ
肌寒いけど衣替えも躊躇うよ、急に秋とか信じていいの?
09/23
二日目の錬金術師の理想燃ゆ
図書館の床をアクアリウムにしたくて唱えてアクアリウムに水没させた……
この頃の夜の早さは過ごしやすくて時の足取りが軽やかなせい
09/24
秋の暈、思い出す夜は金木犀恋し静かな風の匂い
09/25
夜目覚め一日過ごした場所を思えば夢が現で現が夢よ
09/26
覚らずも淹れる紅茶は熱いまま 体は先に知っていたらし
09/27
夢に行き深夜に帰宅現実は最早どっちか胡蝶の夢
0時前目覚めて思い出そうとすれば指すり抜ける帚木の夢
09/28
カフェインのある紅茶かデカフェのコーヒーか、どっちを飲むか迷う深夜前
09/29
昼の陽は春に似れども風の底にしんと積もる虚しさの密度
09/30
二日目の早寝早起きまだ眠る街を眺めて二時間の得
ここのつきみそじつの足る晴れた日に歌はうたはれ秋はこれから
2023/01/24
code:1回目
窓の外の空が薄灰色に染まって、膨らんだ雲が地上に触れようとしている。のったり動いて見えるのは大きすぎる存在が覆おうとしているから。風が山上から叫びを上げて山裾で轟く。もう一度と希った冬点描がいっそ見えない霞のように世界を斜めに引っ掻いて荒れ狂う。冬の純度が熱を均して魂を奪い去る。
200字(2023/03/30)
テーマ:花見
code:花見る
ほのぼのとした空の青さ、柔らかに繁れる草木の若緑、その山の中に白く灯る色を見つけた時の閃いたような幸福。
春が来た! そして去っていく。柔い花弁の薄い曙色、薄緑、萼の紅、蕾の濃襲、花陰の青白さ。 花色の残る幼い若葉の憎いこと。桜の命の短さは始まりと終わりを五葩の姿に濃縮し閉じ込めた姿をしている。だから花びらの散るを見、人はその只中において春の終わりを憂う。生にも死にも似て。
春霞。狩り尽くせぬいと惜しさ。
スペースは数えないでちょうど200字。
句じゃん(200字作文川柳)
多分詠み人は「スペースは数えないで(必死)(懇願)」という感情でよんでますね
スクロールだるいからこっから流れ変える