嘲笑を恐れる人間は才能の手前がわで止ってしまう
嘲笑を怖れるような人間が、善であれ悪であれ、とことんまで行き着くことはありえない。かならず才能の手前がわで止ってしまう。たとえ天才に恵まれていようとも、なおかつ彼は凡庸の域から出られないであろう。 嘲笑を恐れる人間は、たとえ才能があったとしても行為の途中で辞めてしまうため、凡人以下になってしまうのだろう。 芥川龍之介『侏儒の言葉』の「作家」にもほぼ同様の内容の文章が見られる。 文を作るのに欠くべからざるものは何よりも創作的情熱である。その又創作的情熱を燃え立たせるのに欠くべからざるものは何よりも或程度の健康である。(中略)
又
文を作らんとするものの彼自身を恥ずるのは罪悪である。彼自身を恥ずる心の上には如何なる独創の芽も生えたことはない。
創作者たる者は常に恥を恐れず創作的情熱に燃えている必要がある。
これはたしかにって思う久住哲.icon