『侏儒の言葉』
芥川龍之介の随筆・警句集。今なお多くの書籍・ブログ等で引用され続けているくらいには現代人にも突き刺さる内容であり、アイロニーが効いている。 題名の「侏儒」とは体の小さい人、また知識のない人の蔑称。
その中の「人生」という文章の一部は高校教科書の山川倫理にも取り上げられている。 人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは莫迦莫迦しい。重大に扱わなければ危険である。
注意点としては「序」に書かれているが、必ずしも芥川龍之介の思想が書かれているわけではないということ。
「侏儒の言葉」の序
「侏儒の言葉」は必ずしもわたしの思想を伝えるものではない。唯わたしの思想の変化を時々窺わせるのに過ぎぬものである。一本の草よりも一すじの蔓草、――しかもその蔓草は幾すじも蔓を伸ばしているかも知れない。