前衛短歌の三雄
岡井隆、寺山修司、塚本邦雄
『誰にも聞けない短歌の技法Q&A』によると、1951年に『水葬物語』によって登場した塚本邦雄を前衛短歌の始祖と考えてよいと書かれている。→前衛短歌運動
塚本邦雄の歌論集『夕暮の諧調』に収載されている「短歌考幻学」には以下のことが書かれている。
もともと短歌といふ定型短詩に、幻を見る以外の何の使命があらう。現実社会が瞬間に変質し、新たな世界が生まれでる予兆を、直感によって言葉に書きしるす、その、それ自体幻想的な行為をあへてする自覚なしに、歌人の営為は存在しない。(略)短歌は、幻想の核を刹那に把握してこれを人々に暗示し、その全体像を再幻想させるための詩型である。