デルフォイの神託
デルフォイ(デルフィ)は、ギリシア中部のにある聖域。アポロン神殿があり、神殿の巫女の口をかりて伝えられる神託(神の預言)は、すべてのギリシア人(ヘレネス)にとって真実のものと尊ばれ、人々の運命とポリスの命運を左右するものとされた。そのため、殖民の可否や戦争など、ポリスの重要な決定はこの神託によってなさるようになった。 アポロン神殿の入口には「汝自身を知れ」という格言が掲げられていたことで有名。 ソクラテスはアポロン神殿で「ソクラテスより知恵のある者はいない」という神託を受けた。 ソフォクレス『オイディプス王』の中で、テバイの王ライオスは「お前の子がお前を殺し、お前の妻との間に子をなす」という神託を受け、結局その通りになってしまう。 オイディプスは「父を殺し母を妻とするだろう」という神託を受け、抵抗するもその通りになってしまう。