シェアハピしたいね
1踏切が点滅してるその先につめたい夕日うつろな瞳
2目かくしを買った視界が真っ暗開けているのに何も見えない
3聖夜にはサンタが来ると信じてて、バレンタインは運命が来る
4詠み方を忘れちまったかなしみに ロードをしても思い出がない
5でもきみが嘘を吐くのはそれさえも真実だって思いたいから
6三日後に実るりんごを売るだけの暮らしがしたい繰り返したい
7髪の毛をセットしないで外に出る無造作ヘアーがはやってよかった
8焼け落ちた電線たちがからまって待っているからあのきらめき
9降り積もる未完の心耐えられず軋んだ背中病室の床
10創られた音のつらなりでふさぐのか風と喧騒君の呼吸を
11イヤホンが雑音です、と排除するその音こそが真実なのに
12せせらぎや風に踊る草木たちそれも一つの音楽だった
13溺れそう、自覚する度息を吸う空気の中で浮んだ魚
14水中でくちを開けてもぼくのままふやけた指は波の痕跡
15手をつなぐにぎり返して確かめるつないでいいかつなげているか
16いつかはいまよりはやく辿りつく道のりなんて置き去りにして
17家を出るどこでもドアを作ったらいろんな道をゆっくり歩く
18Amazonの配達状況眺めては想像してる薄暗い場所
19花なんて興味がないと言いながら踏まないように歩いていたの
20ここまでで分からないことありますか?どう生きたいかが判らないです
21知らぬ間にルンバが僕を掃除してあたりの棒も処分されてる
22降り積もる見知らぬ轍辿る夜白線もない詮無き唄よ
23不規則に安定してるその青は冷静を秘む情熱である
24星屑が石ころとなりあなたが星より光る宝石にする
25猛獣を檻に閉じ込め待っている餓死したら大人になれる
26無自覚に僕は干乾びるあなたに手を伸ばしては焼け落ちていく
27そよ風を追いかけてたらいつのまに君のえくぼの渦にのまれる
28鼓動より少し急いだ信号が視界を赤く明滅させる
29安心が給与されればいいわけで大金とかは求めていない
30ため池に漂う恋は華やかで釣ってみたらば泥臭いだけ
31心はコールドスリープ いつかは重力のない星にはみ出す
32春風が町をじんわり灯してくやわこい背骨をゆっくりなぞる
33ひとりならひとりでいる理由もない孤独だってなくなるはずだ
34教科書に落書きをして君だけに笑ってほしい心を隠す
35揺れている花びらたちの口づけを君と眺めた蕾のままで
36すきま風あかるいにおいにてらされてうたた寝をする猫になりたい
37楽天が負けてるらしい不機嫌な明日の君は雨のちくもり
38繰り返す季節は今日も新しい節くれだった指先を見る
39一日に嘘をつこうと考えて、偽りだらけの自分を責める
40学校の桜が咲くのを待っている 入学式の気分になりたい
41快感の膿が漏れ出るまたいつか桜の下で会いましょう
42咲いている桜を通り過ぎる僕どこかへ散ったときめきがあり
43知らぬ間にとけて消えゆく花びら あの日の恋と 罪悪感と
44飲み込んでこのはなびらをつまらせて死体になれば見てくれますか
45眠すぎて前頭葉が焼けそうだ海に消えゆく夕日になりたい
46うす淡い色合いの僕らはしっかりとした枝に咲いている
47信号を守らされてるだけだった 初登校の思い出はどこ?
48赤信号待ち続ければあなたが たんぽぽ 車 白線 名札
49春の朝子どものように目がさめて 前世の記憶がカラコロ揺れる
50恋とか愛とかわからない その熱で春か夏さえ見誤るのに