『方丈記』
作者:鴨長明
成立:鎌倉時代初期
内容:無常観、人生論
『枕草子』、『徒然草』と並び、日本三大随筆の一つ。和漢混淆文で書かれた最初の作品であるとされている。冒頭の「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず…」は有名。隠者文学の祖とされ、無常観の文学ともいわれる。
東日本大震災(3.11)が起きた時に『方丈記』が再び注目されたことが示しているように、災害文学としての側面も持つ。安元の大火、治承の辻風、養和の飢饉、元暦の地震と、あらゆる災害の様子が描かれている。