ヨルシカ(n-buna)の文学オマージュ一覧
#ヨルシカ
そもそもヨルシカは、“文学の要素を組み入れた音楽を作りたい”というn-bunaの構想からはじまったバンドだ。中高生の時期に近代文学を読みあさっていたという彼は、オスカー・ワイルド、ジュール・ヴェルヌ、井伏鱒二などの小説家、さらに与謝蕪村、正岡子規、尾崎放哉、種田山頭火に代表される俳人に傾倒。歴史に名を刻む文学者たちが紡ぐ物語、築き上げてきた価値観、死生観、美意識に大きな影響を受けてきたn-bunaが、ボカロPとして培ってきた音楽的なスキルを活かしつつ、豊かな深みをたたえたポップミュージックを志した。そして、彼が創り出す世界観を描き出すシンガー、suisとの出会いによって生まれたのがヨルシカだったというわけだ。
ヨルシカにとっての“文学オマージュ”とは? 最新作「月に吠える」で同時に表現した|リアルサウンド
ナブナボカロ時代(2012年〜2017年)
1ndアルバム「『花と水飴、最終電車』
「始発とカフカ」→カフカ『変身』
https://youtu.be/j-cQ97A0OPM
2ndアルバム『月が歩いている』
童話がコンセプトになっており、ほとんどのボカロ楽曲が何らかの童話や文学オマージュとなっている。ヨルシカ(n-buna)の全アルバムのコンセプト#6427b7067ab6000000917ae8
「白ゆき」→『グリム童話』の「白雪姫」
https://youtu.be/oAVDdEfiy4o
「花降らし」→アンデルセン『赤い靴』
https://youtu.be/z8IpY_XeusQ
2ndアルバム『月を歩いている』他
「ルラ」→『グリム童話』の「シンデレラ」
「三月と狼少年」→『イソップ寓話』の「オオカミ少年」?
「歌う睡蓮」→アンデルセン『人魚姫』とギリシア神話の海の魔物
「セロ弾き群青」→宮沢賢治『セロ弾きのゴーシュ』
「ラプンツェル」→『グリム童話』の「ラプンツェル」
「それでもいいよ」→『グリム童話』の「ヘンゼルとグレーテル」
「かぐや」→『竹取物語』
ヨルシカ時代(2017年〜)
1ndミニアルバム『夏草が邪魔をする』
「靴の花火」→宮沢賢治『よだかの星』
https://youtu.be/BCt9lS_Uv_Y
2ndミニアルバム『負け犬にアンコールはいらない』
「負け犬にアンコールはいらない」→岸田稚魚の句集「負け犬」のタイトルからのオマージュ
https://youtu.be/AXCiUHvzAXg
「ヒッチコック」→タイトルは著名な映画監督アルフレッド・ヒッチコックから。
あまり関係ないが、サビになると「先生、どうでもいいんですよ。生きてるだけで痛いんですよ。ニーチェもフロイトもこの穴の埋め方は書かないんだ。」とニーチェやフロイトの名前が出てくる。
https://youtu.be/t7MBzMP4OzY
「爆弾魔」→文学オマージュではないが、「青春の全部に散れば咲け 散れば咲けよ百日紅」という歌詞は加賀千代女という江戸時代の歌人の作品からの引用らしい。
https://youtu.be/JP7hkXeJ9qk
「ただ君に晴れ」→文学オマージュではないが、「絶えず君のいこふ」のフレーズが正岡子規からの俳句「絶えず人 いこふ夏野の 石一つ」からの引用らしい。
https://youtu.be/-VKIqrvVOpo
1ndフルアルバム『だから僕は音楽を辞めた』
今作では「物語」として、「音楽を辞めることにした青年が遠い異国に旅に出て、エルマという女性に向けて楽曲をしたためる」というストーリーが貫かれておりヨルシカ(n-buna)の全アルバムのコンセプト#6427c0ef7ab6000000917b1f、
音楽を辞めることを決意した青年が"エルマ"に宛てた全14曲の楽曲に加えて、オスカー・ワイルド、ヘンリー・ダーガー、松尾芭蕉ら、偉大な芸術家たちの言葉を引き合いに出して綴られる"手紙"が今作への理解を深めてくれる。
ヨルシカ - パレード (Music Video)
つまり収録されている14曲の楽曲には、多くの文学者に影響を受けたナブナ自身の意図が含まれている。
「だから僕は音楽を辞めた」→オスカー・ワイルド『嘘の衰退』「芸術は人生を模倣する」という言葉から着想を得ているとされる。
https://youtu.be/KTZ-y85Erus
「パレード」→歌詞の「1人ぼっちのパレード」には「創作家はみんな(一人で物語を描き続けた)ヘンリーダーガーであるべき」というナブナの意図が含まれているとされる。
ヨルシカのパレードの歌詞について|note
https://youtu.be/ry3Tupx4BL4
2ndフルアルバム『エルマ』
「ノーチラス」→ジュール・ヴェルヌ『海底二万里』
https://youtu.be/j83OVgv6woA
「雨とカプチーノ」→文学オマージュかは分からないが、井伏鱒二『山椒魚』から着想を得ている。
他にも「夏泳いだ花の白さ、宵の雨」の歌詞は、正岡子規の俳句「水草の 花の白さよ 宵の雨」からの引用と言われている。
https://youtu.be/PWbRleMGagU
3ndフルアルバム『盗作』
「思想犯」→ジョージ・オーウェル『1984』
また歌詞では、尾崎放哉の「春の山の後ろから煙が出だした」「入れ物のない両手で受ける」という自由律俳句が引用されている。
https://youtu.be/ENcnYh79dUY
「レプリカント」→フィリップ・K・ディック『電気羊はアンドロイドの夢を見るか?』、映画『ブレードランナー』
https://youtu.be/ijxow9mxCW4
「花に亡霊」→文学オマージュかは分からないが、川端康成『化粧の天使達』から着想を得ていると言われている。
https://youtu.be/9lVPAWLWtWc
1ndEP『創作』
「風を食む」→文学オマージュではないが、色は匂えど散りぬるを」のいろは唄が引用されている。他にも、万葉集に出てくる枕詞を使ったり、「天飛ぶや」という柿本人麻呂の詠った長歌の一節を用いたりしているという。
https://youtu.be/GVrRXhS0mLs
「嘘月」→尾崎放哉の詩のオマージュ
ヨルシカ『嘘月』と尾崎放哉|note
https://youtu.be/_NkB-jMRhyI
4ndフルアルバム『幻燈』
ヨルシカの文学オマージュ音楽画集となっている。この辺りからヨルシカとしての文学オマージュが加速している。
「ブレーメン」→『グリム童話』の「ブレーメンの音楽隊」
https://youtu.be/oy6MDr6I6rM
「又三郎」→宮沢賢治『風の又三郎』
https://youtu.be/siNFnlqtd8M
「左右盲」→オスカー・ワイルド『幸福な王子』
https://youtu.be/1IlTeOMCNJU
「老人と海」→ヘミングウェイ『老人と海』
https://youtu.be/WwnZeQiI6hQ
「月に吠える」→萩原朔太郎『月に吠える』
https://youtu.be/wCN9WliV-ew
「アルジャーノン」→ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』
https://youtu.be/_9_rUFrgLI8
「451」→レイ・ブラッドベリ『華氏451』
https://youtu.be/RmYdZZLOYA8
新曲「斜陽」→おそらくタイトルからして太宰治『斜陽』
https://youtu.be/__uwU412ju8