問題解決の基本
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#問題解決
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サマリー
問題解決は仕事における基本動作であり、理想達成に不可欠な思考様式
問題が解決すればなんでも良いが、優れた問題解決には優れた課題設定が役に立つ
問題解決の『型』を知りつつ、プロセスは状況に合ったものを選んでね
問題解決は仕事における基本動作であり、理想達成に不可欠な思考様式
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問題解決は理想を実現するための思考とアプローチ
理想(あるべき状態・ありたい状態)を達成するためには、現状(いま・ここ)から状態が変わる必要がある
表層的な解決策に踊らされず、現実的な制約に向き合いながら、解くべき問い(課題)に向き合うための問題解決
問題=ネガティブな事象、ではない
例えば「mtgで発言を聞き間違えて先輩に怒られた」ことは問題ではなく、ただの『事象・症状』
cf. それ、課題じゃないですよ
問題は『理想と現状の差分』
今回の例だと、「議事録ではAが記録されるべき(理想)なのにBが記載されていた(現状)」ことが差分にあたる
つまり問題は「議事録で記載されている内容が誤っていた」こと(先輩に怒られることにまつわる問題は割愛)
問題は必ずしも現時点でネガティブとは限らない
例えば、「1日に8時間の睡眠をとって健康に過ごしている(∧明確に困っていない)」ことも問題になりえる
理想が「6時間の睡眠でも健康に過ごせる」だとすれば、「8時間の睡眠がないと健康になれない」ことが問題
問題=課題、ではない
例えば「6kg太ったのが課題、だから明日から毎朝ランニングする」は短絡的な思考であり、解決可能性が低い
cf. 問題と課題
課題は『理想達成に近づける(=問題が解消する)ためのイシュー』
今回の例だと、元の体重が理想とすれば6kgのGapが問題であり、理想達成のためには原因分析が必要
増加(エネルギー摂取)と減少(基礎代謝・食事誘発熱・身体活動)に要素分解しつつ、真因を見つけて課題特定する
直接的に解決するのは課題であり、問題は解消するもの
例えば「食事制限で摂取エネルギーを下げる」課題は実行できるが「体重が落ちる」は結果であり直接作用できない
課題を具体的な解決策(施策)に落とし込んで進める中で、問題⇄課題⇄施策の整合性を検証しつつ改善していく
問題が解決すればなんでも良いが、優れた問題解決には優れた課題設定が役に立つ
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問題を解決し理想の達成に近づけるアプローチ
問題を特定する
現状分析(今どんな状態か)と理想策定(どうあるべき・ありたいか)を往復し、理想と現状の差分を見つける
https://gyazo.com/83ae2bb3950cf1aad2e55f960fec6b75
差分を問題として明確にし、「今の状況+問題が解決された=理想が達成された」と言えることを確かめる
課題を定義する
問題を構成する流れや要素の関係性を整理し、問題を発生させる根本的な原因(真因)を探る
https://gyazo.com/5b2a1ba4d732b9ccbe9d311f34625fb1
真因から解くべきもの(課題)に落とし込み、「課題を解決する=問題が真に解消する」と言えることを確かめる
https://gyazo.com/ec2866c2d2436c480436492086e8c53b
施策を立案・遂行する
課題を具体化したり分解したりすることで解像度を高め、実行可能なアクションに落とし込む
課題を解決する手段として施策を立て、アクションを実行する中で課題を解決できていることを確かめる
効果を検証する
様々な施策を行ったことにより、望ましい成果や期待された結果になったのかを検証する
事前の仮説が検証されたか、理想⇄問題⇄課題⇄施策に整合性があったのか、を確かめつつ次のサイクルに繋げる
アプローチを有効にするためのキーワードとポイント
発生型と設定型
発生型では、すでに問題が顕在化している。問題を起点に、理想と現状を定義していくケース
設定型では、問題が何か見つける必要がある。理想や現状を起点に、問題を定義していくケース
ルートコーズとイシュー
真因(ルートコーズ)を探るための動きとして、システム思考を応用したルートコーズ分析がある
真因を解消するために本当に解くべき課題(イシュー)を見つけるための動きとしてイシューをくくり出すがある
QCDS調整とステークホルダーマネジメント
QCDSは、どこまでの品質・コスト・速度・スコープで対応するかのトレードオフを調整する観点
理想へどこまで近づくか、問題をどこまで解決するか、課題をどの順番で解決するか、施策の質をどこまで保つか、etc.
関係者と、認識・期待値を揃えて協働するステークホルダーマネジメントが重要であり、リスクの高い領域でもある
前提条件にも注意が必要
今を取り巻く環境や関係性など、理想と対比された現状に限らない要素(前提)がいくつもある
現実世界にいる以上、前提は無数にある。重要な前提は何か、どんな影響をするのか、変化するのか、見極める
問題解決の構造を理解した上で、プロセスに囚われずチェックポイントに使う
「理想を厳密に立てることから始めなければならない」「施策から考えてはいけない」などのルールはない
問題解決のプロセス論は世の中で無限にあるが、型通り進めることではなく結果が伴っているかを確認すべき
「それは本当に問題なのか」「真因を解く課題になっているか」など、チェックポイントとして問題解決思考を使う
特定した問題のチェックポイント
理想と現状の対比から生まれている差分を表しているか?理想の1要素と現状の1要素の差が1つの問題になっているか?
問題が全て解消されれば理想が完全に達成されるか?矮小化・肥大化させていないか?
問題とそれを構成する背景・構造などの全体感を捉えられているか?問題を問題たらしめる要因を把握できるか?
定義した課題のチェックポイント
ただの問題の裏返しになっていないか?表層的で誰でもすぐに思いつく解決案になっていないか?
課題を解決すれば、問題のうちクリティカルな要素が解消するか?構造を捉え芯を食ったイシューと言えるか?
いまの段階で解くべき課題になっているか?まだ手をつけられない動きや無駄に広いスコープになっていないか?
施策になっていないか?同じ目的を達成するために似たようなレベル感のアクションがあるような『手段』ではないか?
課題定義までのプロセスを通して、それまでの解決策・課題感の仮説が検証されているか?囚われが残っていないか?
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