外化
意味
自分の頭の中に浮かんでいる言葉やイメージを、文字や絵として表出すること。
内的なものを、外側に出す行為のこと。
機能
今自分が何を考えているのかがわかりやすくなり、個人の主体的学びが促進される
脳内にある情報は様々な要素と瞬間的に連結しては解除され、また現れては消え…としている。これは直感的な思考が生まれやすい状態ではあるが、逆に論理的思考はしにくい状態である。そこで、「今考えていること」を書き出すと、一時的に情報が固定化され、連結や解除、出現や消滅といった動きがなくなる。すると、情報を一つ一つ確実に積み上げながら思考することができるようになる。つまり、論理的思考がやりやすい状態となる。
思考が共有しやすくなり、集団の対話的学びが促進される
自分が考えていることを外側に出せば、それを目で見ることで考えやすくなるのが第1の機能であったが、それを目で見てわかりやすいのは、自分だけでなく、他者もまた同様である。すると、外化したものを持って対話すると、相手の思考を理解するための情報源が1つ増える。話して側からすると、相手に思考を伝えるための情報源が一つ増える。さらに、音声言語と、記述された情報では性質が異なる。音声言語はその性質上、情報を1つずつ、順番に配列していくしかない。(同時に複数の単語を発することも聞くこともできない)この性質は情報を論理的に配列して、受け取りやすくすることに適している。それに対して記述された情報は2次元空間に配列することが可能になる。これは情報の全体構造を示すのに適している。記述された情報があることによって、音声言語とは声質の違うもう一つの情報リソースを保有した上で対話ができることになるので、必然的に、対話の質が向上する。