Q&A(けテぶれ)
けテぶれやりたい
けテぶれを授業に導入するってどうやってる?
校内に広げるには…
どうしてもモチベーションが上がらない子供へのフォローはどうしていますか?
マンツーマンで一緒に進めていく
「やならくてもいんじゃない?やりたくなったらがんばろう」
けテぶれやった方がかっこいい=やらなくてもかっこ悪くない
基本的にどんなノートになればいいですか?
わからないことがわからない基本的理解力の低い児童にはどのようなアプローチをすれば良いでしょうか?
「わからないことがわかる」というのは高いメタ認知能力が必要ですので、どの子にとっても難しいものです。導入でおすすめしている「漢字でのけテぶれ」では漢字のかたちを見比べるだけで丸付けが出来ますので、比較的そのハードルが下がります。
けテぶれの説明を受けて、できる子にとってはとても良い方法だと思うのですが、どうしても出来ない子が出てくると思います。その時の支援方法を教えて下さい。 教室の子供達の取り組みを広く紹介し、頻繁に子どもたち同士の交流の機会を設定することがコツです。教室には10の理解度の子から1の理解度の子までが様々に存在しています。1の理解度の子にとってわかりやすいのはいつも10の理解度の子ではなく、2の理解度の子である可能性もあります。
学習に対して意欲的になる子供を育てるために学校でけテぶれに取り組むという理解でいいでしょうか?
そうですね。では「意欲的になる」にはどういう環境を作ればよいか。それは”実自分で自分に学びをコントロールできる”という環境です。いつまでもチュートリアルばかりのゲームは面白くありませんし、いつまでもパドルを後ろから握られているカヌー教室は退屈です。
かといって、なんのレクチャーもせずにただ投げ込まれても混乱するだけ。だから「けテぶれ」という方法を伝え、みんなで練習するのです。
いきなりやりましょうではできないと思います。スタートに当たってどのような指導をされたかお聞きしたいです。
資料をご覧ください。様々な方法があります。ただし、一つ言えるのは「やってみないと始まらない」ということです。「けテぶれ」では計画のあとは「テスト」つまり、実際やってみたらどうなのかを調べることから初めます。その結果を分析して、改善するための練習を重ねるからこそ、教師も子どもたちも感覚を掴んでいきます。教師もけテぶれをしよう!ということですね。
テストで、100点を取った時の分析として、どんな分析があるか。
練習で、先生に聞くや教科書を読む。見て覚えるなどの方法を取った児童に対して、やっているかどうか教師が不安になる場合の声かけ等どうされていたか。
シンプルに学校で行う小テストの結果で判断します。こちらから見ていて不安になるような取り組みをしていたら、まずその方法を取っている意図を聞きます。その質問に答えられなければ、ちょっと考え直したほうがいいかもねーと伝えます。その質問にしっかりと答えが返ってくれば(それがたとえその場しのぎの理屈であるように聞こえても)なるほど!と納得し、じゃあ来週のテストがんばってね!とします。そして、小テストの点数を見ます。もし結果が良ければ、「すごいな!どんな方法なの!?もっとくわしくおしえて!」結果が悪ければ「今回の方法だと、この結果しか出ないみたいだね。今回の方法のどこが悪かったのだろう?それが改善できれば、次のテストは大丈夫かもね!」とします。
先生の経験から、何年生ごろから始められるものなのでしょうか?
1年生からの実践例はありますので、事実ベースでお答えすると「やりようによっては全学年で取り組むことができるとなります。が別に無理にやらなくてもいいのでは?とも思います。大切なのは勉強を楽しい!感じられる仕組みづくり。で、その楽しさの源泉は、自己選択自己決定。そうなると色々やりようはあります。僕が2年生を担任したときは「みんプリ」が盛り上がりました。毎日最低1枚ね!と言ってたが、みんな何枚も持って返って、作問をしてくる。授業の最初にそれを交換して、友達同士で解き合うってのをしてた。するとまぁお調子者の子とかが文章に先生や自分の名前を使って面白い問題を買いたり、これ絶対おかあさんと考えたやろwみたいな妙によくできた問題が出てきたりして盛り上がる。すると、「この問題をもとにみんな、授業できるんじゃない??」となり、今度は、作ってきたみんプリの中からよくできたものを全員に配り、その解説をみんなの前でするっていう流れができる。これも、はじめは淡々と説明するだけだったのが、「はい、ここ分かる人?〇〇さん!」とか先生っぽくやってみたり、板書計画を立てて来る子がいたりと、楽しくなってくる。そして口々に「勉強楽しい」と言い始める。大切なのは自己選択自己決定。手段は無限。 保護者への理解はどのように進めれば良いでしょうか?学校や地域の実態によって異なるとは思いますので。
学級通信の発行、懇談会、面談など、折に触れて説明していくしか無いと思います。もっとも効果があるのは、子どもたちの変化です。宿題における取り組みですので、去年までと取り組む姿がまるで違う、となれば、それほどの説得力はありません。そしてそういうことが起こった、という報告は多く頂いております。
授業の中でけテぶれを行い、そのやり方をマスターした上で家庭学習に取り組ませる流れでいいんですよね?
有効な流れの一つだと思います。家で宿題に取り組むときには、先生も友達もいませんし、お家の方も「けテぶれ」なんて知りませんので、学校である程度の理解を深めておくというのは大切だと思います。一方、ある程度のところでどんどん任せていくという意識も大切です。補助輪は自転車に完全に乗れるようになってから外すのではなく、だいたい感覚をつかめた頃に外しますよね。そして補助輪無しで何回も転んで初めて自転車に乗れるようになる。技能の習得とは「失敗」からどれくらい自分にとって有効な情報を引き出せるかだと思っています。大体、今チャレンジさせたら、7割成功、3割失敗くらいの比率になりそうだな、とおもったタイミングで任せてあげるのがいいですかね。。
「れ」の部分で、漢字や算数が「全問正解」であった子に対して、「れ」をどのように展開させていますか?漢字なら、文章作り・熟語調べ・四字熟語や慣用句など。算数なら、数字を変えて計算、言葉や図で説明、問題作りなど。私が考えている「れ」は上のようなものなのです。
具体的な手段を紹介するのと同時に抽象的な考え方を伝えるのも大切かと思います。→縦の拡大と横の拡大 計画や分析、練習の質を高めるためには、どうしたらよいでしょうか。
「気持ち」を書きましょう。
計画、分析は「考える」フェーズ。このフェーズのコツは「メタ認知」。そのために有効なのは「思ったことはそのまま書く」ということ。”今考えていることを、文字にしてそのままつかまえる”これは実はかなりむずかしい。個々にフォーカスする。”今”が見えると、”次の一歩”が見いだせるので、[学習の調整」ができるようになってくる。質の向上に資するのもここ。
テスト、練習は「やってみる」フェーズ。このフェーズのコツは「目的意識」テストと練習の区別が大切。テストは「今の実力を”調べる”」ためにやってみる。練習は、「今の実力を”あげる”」ためにやってみる。この2つがちゃんと区別できていないと、サイクルが回らない。そして、この二つを子どもたちはよく混同する。実際の行動としては、どちらも「問題を解く」になってしまうことがあるから。やっていることはちがっても目的がちがう。目的がわかれば「テストは練習のように、練習はテストのように」と、2つのフェーズを重ねていく。
授業にどのようにつなげていくと、より有効でしょうか。
学習習慣のない子たちに、どのくらいのレベルまで求めたらよいでしょうか。
まず一周。数日に分割されても、1周、2周、、、と確実に。
下位の子どもたち(6年生でも九九が身に付いていない等)への支援の仕方を教えてください。
学習は、できるところまで 戻るのが基本。
クラス30名の児童は、けテぶれができていますが、残り3名(下位の児童)へのアプローチの仕方などを教えてください。
「その空間に浸されていること」も栄養。浸されている=否定されない。
けテぶれをやらない、やれなない、が否定されないように。あなたはあなたであるときもっとも輝く。
保護者からどう声掛けをすればいいのか分かりませんと言われました。マンガ版にあった「サポーターの方へ」についてを参考にしているのですが、最も意識しなくてはいけないことは何か、教えてください。
その子の「今」を否定しないこと。
”そこから”しか成長はないし、そこから成長することが素晴らしい。
やったら+。やらなかったらプラマイゼロ。マイナスではない。
LD 気味の子はどうやってもテストで点は取れなく、成功体験がつめず、やる気がなくなっています。けテぶれで救う方法があれば教えてください。
「今」を肯定する。
全然悪くない。進もうとしている時点で、+。少しでもやっている時点で全く無駄ではない。
くやしいという感情が出る段階なら、「悔しい気持ちは、前に進むエネルギーだ。今までその悔しさというエネルギーをどう使えばいいのかわからなかった。でも今はわかる。けテぶれのエネルギーは感情です。回して回して回しまくれ!!」
テストの点なんて世の中の価値の中の一つでしかない。結果が出なくても人生おわりではない。
そんなあるしゅ「どーでも良いテスト」なんだから、いろいろ試してみて、結果が出る方法を探してみたらいい。
「どーでもいいテスト」は義務教育で終わる。
書く量は、指導したほうがよいのでしょうか。
質と量の前に、「気持ち」がノートに反映され、頭のノートが接続されているか、が大切。
指導する、というより、ハマり始めた子は量が増えてくる。それを価値づけて、「量」への目線を全体に。
まず量、次に質。
量が増えてきた子には「質」への転化を促す。より少なく、より効果的に。
ずっと漢字やずっと計算というように偏った学習をする子に対してどのように対応しておられますか。(現状は放置してしまっています...)
その子が困っていないのなら、別によいかも。
教室内の学習空間に漢字や計算以外の勉強をすることに対するインセンティブ設計があるかはチェックすべき。(やったらお得、と感じられる仕組みがなければ、子どもたちはやらない)
芽が出たとき、その芽を伸ばせるように。
QNKS的な(探究的な)選択肢も用意してあげるとOK。 頑張っている子のノートを印刷して広めているのですが、やり方が固定してしまっています。どうにか「真似ぶ」にもっていきたいのですが、おすすめの方法はありますか。
生活全体に「マネぶ」の価値が浸透しているか。
違い=価値
方法をパッケージングして、名前をつけてあげる。
交流会のあとは、「け」に、〇〇さんのノートを真似します。という計画を書くまでセットにする。
翌日、真似してもらえた人を発表する。
クラス内でけテぶれを共有するのに何か使っているものはありますか。(Padlet 予定)
実物投影機、写真のみ…
実践例では、けテぶれシートに計画や分析などを書かせる方法とノートで完結させる方法が載っていましたが、どう使い分けておられるか教えてください。
?
教科は指定しておられますか。
漢字→算数→などなど…
1日に複数の教科をやることについては、どう考えておられますか。
いいのでは。
ブロック化方略。一点集中よりも、こまめにブロックにしてやる。テスト効果が発動する?もしくはツァイガルニク効果。
燃え尽きには注意。休憩方略を獲得する、という目標をもたせる。 マンネリ化しそうなときの工夫を教えてください。
あがったら、その分下がる。
その状態を否定するのではなく「準備状態」と捉える。
同じ場所を何回もやっていて、なかなか前に進まない子がいます。どのように前に進ませていったらよいでしょうか。
学校の小テストでペースのコントロールを。
学力が低い児童(分析だけでなく、テストの答え合わせができない児童)へのフォローを教えて欲しいです。
計画…思ったことを書くだけ、テスト…5問程度から、分析…思ったことを書くだけ、練習…まちがえたところをもう一度解いてみる。
「学力が低いだけ」なら、この手続き的なサイクルは回せる。(モチベーションも連動しているなら別だが)
漢字の学習がすごくわかりやすいのですが、それ以外での活用法についても知りたいです。
漢字学習は、とても取り組みやすかったのですが、次は少しずつ授業や自主学習でも幅を広げていきたいです。色々な実践を聞けたら嬉しいです。
漢字がわかりやすい理由は「問題と答えがはっきりしていること」「目的は形を覚えればいいだけだということ」の2点ほど。(さらに、教師側として,ドリルや小テスト=学習材と形成的評価ツールがもうすでにある、という要素も)
そうなると「筆算のやり方を習得する」とか、「英単語を覚える」とか、他の教科でも「基本的な用語を暗記する」といった、単純な学習には、学習材と評価ツールさえ用意すれば即活用可能です。
後は、掃除や係活動にも実はすぐに応用できます。ここから、日々の自分の生活を向上させる、というところにも。
逆に単純に転用できないのは、「問題と答えがはっきりしていること」「目的は形を覚えればいいだけだということ」の2つの要素が崩れるとき。
言い換えると「考える」ことの重要性が高い領域では、むずかしい。国語や道徳は典型。算数なんかでも、本質的な理解へ迫ろうとするときなんかはこれ。
けテぶれとははやり「やってみる」サイクル。「考える」サイクルはQNKSでカバーするといい。「読む」も。
話す、聞く、読む、書く=QNKS=考える。
けテぶれの理屈上、QNKSを導入しない限り、(いや、雰囲気ではできるかもしれないが…)、その辺へのコントローラーの手渡しはできない。
この学習方法で子どもたちはどのように変化したのか、また、低学年のやり方について具体的に教えていただきたいです。
けテぶれの仕方はなんとなく把握出来たが、教師の丸つけのしかたや、子供たちへの返し方、やる気の高め方などアドバイスが欲しい。結局今のままでは、やらされているままの子がいる。
学力の高い児童、意識の高い児童はめテぶれふ学習に取り組んでいる。思考力や表現力が低い児童、めんどくさがりな児童へのアプローチ方法を教えて欲しい。また、めテぶれふを実践しているのに、結果が出ない児童もいる。その場合、工夫のバリエーションを知りたい。 「けテぶれ学習法」では、何回程度で漢字小テストをむかえると良いのでしょうか。
どんどん進めている子には、発展的な問題を提案していけることは素晴らしいと思います。
10問テストは、抜群に伸びました。50問には、活かしきれなかった。発達段階によるかもしれませんが。
1 本校は「書く力をつけること(豊かに生き生きと表現する児童の育成)」を研究テーマとして全職員で研究を行っています。「けテぶれ」で書く力をつけるためには、どのような学習内容留意点があると思われますか。
2 研究テーマを職員が検証・研究を行う場合、「けテぶれ」のどの段階が適当だと思われますか(例:計画の立て方、分析の仕方、作文のテーマの在り方など)
3 低学年ではまずは「自分で答え合わせをすることができる」ことが目標だと思いますが、漢字の横線が3本なのに2本で○をつけるなど、正しく答えを確認することが難しい児童がいます。そのような児童にどのような手立てをすればよいでしょうか。