「chatGPTXプ譜」初期検証②:平文VSプ譜
概要
さて、前回、Chat-GPTとプ譜との前提確認はできたので、いよいよプロジェクト設計をテストしてみたい
例題として、「初めての家族キャンプ」を考えてみた
結果は「やってみるとなるほど」なものでした!
例えば、以下のような状況があったとする
状況
都市部のベッドタウン在住の4人家族
核家族、共働きで忙しい毎日
夫婦仲は良いが、派手な喧嘩も多い
夫婦の休み合わない生活だが、たまたま、一緒に休みを取れることに
どちらもアウトドアの経験は皆無
新しいことをやることは好きなので、キャンプに行ってみようと盛り上がった
日程は2ヶ月後
必要なギアを買い揃えることから始める必要があり、思ったよりも準備は忙しそう
今後も継続して楽しめる家族の趣味にしたいので、予算は思い切って出す
プロジェクトチームは総勢4名
父 37才 専門商社に勤める課長 趣味はアマチュアバンド(ドラム担当)
母 32才 看護師として大学病院に勤務 明るく優しい性格で同僚からの信頼も篤い
長男 5才 やんちゃで常に行動は予測不能 昆虫に興味を持ち始めている
長女 2才 いわゆる「魔の2才」のストライク・ゾーン 己の欲求が最優先
問い①
この状況で、お父さんが準備に悩んで、Chat-GPTに相談するとしたら、どうするだろうか
例えばきっと、こんな問答が繰り広げられるかもしれない
Q.今度、家族四人でキャンプに行くことになりました。ですが、私はキャンプに行ったことがありません。なにに気をつけたらいいか、アドバイスをください。
A.
キャンプは楽しい経験ですが、初めての人にとっては、不慣れな環境での生活が不安定に感じられることもあります。以下は、初めてのキャンプに行く人に役立ついくつかのアドバイスです。
1キャンプ場の情報を確認する
キャンプ場には様々なタイプがあります。テントサイト、キャビン、RVサイトなど、それぞれに違いがあります。事前にどのタイプのキャンプ場に行くか確認し、必要な装備や食材、用意するものを確認しておくことが大切です。
2食べ物と水の確保
キャンプ場によっては、食べ物や水の供給が限られている場合があります。したがって、必要な量を用意し、保冷バッグやクーラーボックスなどで保存することが重要です。
3適切な装備を用意する
キャンプに必要な装備は多岐に渡りますが、必要なものはテント、寝袋、寝具、調理器具、照明器具、虫よけスプレー、防虫ネット、保温用品などです。また、季節や天候に応じて、必要な装備が異なります。事前に準備リストを作成して、必要なものを揃えるようにしましょう。
4火の取り扱いに注意する
キャンプ場では、火災や火傷などの危険があります。したがって、火を扱うときは十分に注意し、キャンプファイヤーに参加する場合は、消火器や水などの準備をしましょう。
5ゴミの処理を心掛ける
キャンプ場では、自然を大切にするためにもゴミの処理が大切です。必要な場合には、ごみ袋を用意して、ゴミを持ち帰るようにしましょう。
以上のアドバイスに従い、楽しいキャンプをお過ごしいただけると思います。楽しい思い出を作るために、安全に注意して楽しんでください!
考察
この程度ならば、そこらで初心者向けの雑誌を買っても良さそう
ネット検索でも同等以上の情報はありふれている
とはいえ、対話的に、自分に読みやすい文章で返してくれるのは、とても親切である
問い②
この対話に、プ譜というフレームを差し込んでみると、有益性は増すだろうか?
例えば、お父さんが、下図のような「未完成のプ譜」を作成し、穴埋めをChat-GPTにお願いしたとする
https://gyazo.com/7efe284bd143a85d6a99522fa1e4382c
返ってきた答えがこちら。(画像はクリックで拡大)
https://gyazo.com/dccfa70d6b8a125d6694842b3bcfc9b3
考察
Chat-GPTから返ってきた文字数としてはほぼ同等だが、情報量が明らかに増した
内容についても質の改善が見られた
平文による返事は「ガイドライン」「心得」的なものだった
一方で、プ譜による返事は具体的な「アクション」と「方針」が示された
具体的に、お父さんが抱えているニーズにも応えてくれる内容だった
もちろんこれは、「廟算八要素」として、置かれている現状を示し、リクエストの情報量が増した効果と考えられる
つまり、プ譜というフレームを挟んだことで
問いかけるにあたっての情報量が増して
返ってくる答えの質も改善した
ということが起きたのだった
人間同士でも、同じことが起きるわけだが
chat GPTが人間の模倣をしている以上、自然な成り行きと言える
一方で、回答の中身そのものをシビアに判定すると、創造性あふれるものとは言い難い
ひとつひとつは、いちいち教えてくれなくても、誰でも思いつくものである
とはいえ、ぼーっとしてると忘れてしまったり、部分的には自分だと思いつかないものも含まれる
準備に漏れがないかのチェックリストとしては、有効である
結論
人間同士でプ譜を介して対話をした場合におきる思考の質の改善が、Chat-GPTでも再現することが示された
プロジェクト設計の質としては、常識的な範疇に留まっており、創造性の高さは認められなかった
Chat-GPTそのものが、人間にとって違和感のないアウトプットを出すように調整されているからだと思われる
次の検証テーマは以下の2つが想定される
平文、プ譜のいずれの場合も「状況」についてのインプットが増えると、回答結果は変わるだろうか?
Chat-GPTを用いて、創造的なプロジェクト設計は可能か?