「chatGPTXプ譜」初期検証①:そもそもプ譜を認識するか
概要
Chat-GPTがPM業務にどのような影響を及ぼすのか、は、他のあらゆる仕事と同様に、気になるテーマ
まず、プ譜を知っているのかどうか、から確かめてみたい
以下に示す通り、Chat-GPTにプ譜について確認してみると、明らかに学習していない(2023/4/11時点、GPT-4)
しかし、プ譜の項目の定義を覚えさせると、驚くべき回答が得られる
これがどういう仕組みよるものなのか、ちょっと見当もつかない
STEP1 基本の確認
Q1.プ譜について教えてください
A.
「プ譜」という用語が何を指しているのかについて、正確に理解できていないため、回答に悩んでしまいます。もし「プ譜」が何を指しているのか、もう少し詳しく説明いただけると、より適切な回答を提供できるかもしれません。お手数ですが、ご質問の意図や背景について詳細を教えてください。
Q2.後藤と前田が提唱しているフレームワークのプ譜について教えてください
A.
おっしゃるのは、後藤孝和氏と前田育男氏が提唱している「プロダクトのための機能的要求定義フレームワーク」(Product Functionality Definition Framework、略称:プロダクト・フレームワーク)に含まれる要素のひとつである「P譜」ですね。
プロダクト・フレームワークは、製品やサービスを設計・開発する際に、機能的な要件や仕様を整理・定義するための枠組みであり、以下の5つの要素から構成されています。
P譜:プロダクトの物理的な性質や機能に関する要件を記述するフレームワーク
R譜:プロダクトの性能や品質に関する要件を記述するフレームワーク
O譜:プロダクトの操作や利用方法に関する要件を記述するフレームワーク
D譜:プロダクトの文書化や教育、サポートに関する要件を記述するフレームワーク
S譜:プロダクトのスケジュールやコスト、品質管理に関する要件を記述するフレームワーク
このうち、「P譜」は、製品の物理的な性質や機能に関する要件を定義するフレームワークです。具体的には、製品の構成要素や形状、サイズ、重量、色など、物理的な特徴や、機能に関する要件(例えば、入力・出力、機能のON/OFFなど)を定義します。P譜は、製品の設計や評価、改善に役立つ情報を提供します。
プロダクト・フレームワークは、製品開発の過程で機能要件を整理・定義するために使われるため、P譜を含めた各要素は、設計や開発チームのメンバーが共通の言語を使って議論し、製品の要件を明確にするために役立ちます。
Q3.プロジェクト譜について教えてください
A.
プロジェクトチャーターとも呼ばれるプロジェクトチャーターは、プロジェクトを開始する前に作成される文書です。プロジェクトチャーターには、プロジェクトの目的、範囲、目標、期間、参加者、リスク、課題などの詳細な情報が含まれます。プロジェクトチャーターは、プロジェクトの成功を測定するための基準を確立し、プロジェクトに関与する人々が一貫して作業するための方向性を提供します。
プロジェクトチャーターには、次の情報が含まれることがあります。
プロジェクトの目的と目標
プロジェクトの範囲と期間
参加者の役割と責任
プロジェクトマネジメントアプローチ
リスクと問題の特定
プロジェクトに必要なリソースとコスト
品質管理プロセス
プロジェクトに対する期待される成果
プロジェクトの承認プロセス
プロジェクトチャーターは、プロジェクトの開始時にすべての利害関係者によって承認される必要があります。これにより、すべての利害関係者がプロジェクトの目的、目標、期間、範囲などに同意し、プロジェクトの成功を測定するための基準が確立されます。
確認結果
プ譜について、学習していないことが確認された
後藤、前田、プロジェクト、という言葉を付加しても、適当な文章が生成されただけだった
検索結果を要約している、というわけでもなさそう
STEP2 プ譜の定義について情報提供し、その上で用途を考えてもらう
【実行したプロンプト】
――――――――――――――――――――――――――
# プ譜について
プ譜は以下の変数から構成されます。変数は"< >"で囲っています。
- <獲得目標>: プロジェクトの成果物
- <勝利条件>: 成果が実現するためにプロジェクトの状況が満たすべき状態
- <中間目的>: 勝利条件が成立するために、チームや人、中間成果物等が満たすべき局所的な状態。勝利条件に対して3つの中間目的を設定します。
- <施策>: 各中間目的を実現するための具体的な行動。1つの中間目的に対して4つの施策を設定します。
- <廟算八要素>: 人や予算、スケジュールといったプロジェクトを進めるための所与のリソースや条件。下記の八要素からなります。
- <ひと>: 価値観、実績、メンバー、顧客など
- <お金>: 予算、目標、利益、コストなど
- <時間>: スケジュール、作業時間など
- <クオリティ>: 満足感、仕上がり間、技術など
- <商流/座組>: ビジネスモデル/価値やお金の流れなど
- <環境>: 業界、組織、国・地域など
- <ライバル>: 同じ成果や資源を取り合う存在
- <外敵>: 目的を積極的に邪魔するヒトやコト
各変数は30文字以内の文章で表現される必要があります。
# 依頼内容
- プ譜がどのようなことに役立つかを提案してください
――――――――――――――――――――――――――
【回答】
プ譜はプロジェクトの目標達成に向けた具体的なプランを策定するためのツールです。以下にプ譜の役立つ点をいくつか挙げてみます。
目標達成の方向性を明確化する
プ譜は獲得目標や勝利条件、中間目的、施策を設定することで、プロジェクトの目標達成に向けた方向性を明確化します。また、目的に対して必要なリソースや条件も明確にすることで、プロジェクトの全体像を把握することができます。
チームの共通認識を確立する
プロジェクトに参加するメンバーが、プ譜を共有することで、プロジェクトの目標や進め方について共通認識を確立できます。これにより、各メンバーが自己判断で進めることを減らし、全体的な進捗をスムーズにすることができます。
問題点の発見と改善の促進
プ譜は、各中間目的ごとに施策を設定することで、具体的な行動プランを立てることができます。このプランを進める中で、問題点が発生した場合にも、施策を見直し、改善を促進することができます。
プロジェクト全体の可視化
プ譜は、目標達成に必要なリソースや条件について明確化することで、プロジェクト全体を可視化することができます。これにより、各リソースや条件の進捗状況を把握し、必要に応じて調整することができます。
以上のように、プ譜はプロジェクトの目標達成に向けた具体的なプランを策定するための重要なツールであり、プロジェクトの進捗管理や問題解決の促進などに役立ちます。
考察
端的に、かつわかりやすく、プ譜の効用を説明できている
むしろ、後藤と前田がこれまで書いてきたどの本よりも、わかりやすく説明できている
一方で、局面の更新や振り返りについては言及されていない
プロジェクトを通した学習や、組織的な学習サイクルについても言及されていない
どういう仕組で、ここまで回答が改善するのだろうか?
「フレームワークです」と断言しているのが不思議
与えた情報では、フレームワークのフの字も言及していないのである
疑問 もしかして、他のプロジェクト管理ツールについての説明を流用している?
Q4.WBSについて教えてください
A.
WBS (Work Breakdown Structure) は、プロジェクトを分解して、タスクやアクティビティを階層的に分類・整理する手法です。WBS は、プロジェクトマネジメントにおける重要なツールの一つであり、プロジェクトの全体像を把握し、スケジュール管理やコスト管理、リスク管理などのプロジェクト管理に役立ちます。
WBS は、プロジェクトを複数のレベルに分割して階層的に構成され、プロジェクトの成果物(デリバブル)、作業、タスク、活動などのレベルで定義されます。WBS は、プロジェクトの目的や目標を達成するために必要な作業を包括的に考慮して作成されます。WBS は、プロジェクトのスコープ(範囲)を明確にし、各作業の責任を割り当て、スケジュールやコストを見積もるための基盤を提供します。
WBS を作成するには、以下の手順が必要です。
プロジェクトの成果物を特定する。
成果物を細分化して、作業パッケージに分解する。
作業パッケージを階層的に組織化する。
各作業パッケージに対して、スケジュール、コスト、リソース、リスクなどを評価する。
WBS に基づいて、スケジュールや予算などのプロジェクト計画を作成する。
WBS は、プロジェクトチーム全員が共有する必要があり、プロジェクト管理者や関係者と協力して作成する必要があります。WBS は、プロジェクト管理において非常に重要な役割を果たすため、プロジェクト開始前にしっかりと作成し、適切に管理することが必要です。
Q5.WBSがどのようなことに役立つかを提案してください
A.
WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクトの目標を達成するために必要な作業を階層的に分解して整理する方法です。WBSを作成することで、プロジェクトの目標を明確にし、プロジェクトマネジメントに必要な情報を提供することができます。以下にWBSが役立つ例をいくつか挙げてみます。
目標の明確化
WBSを作成することで、プロジェクトの目標を明確にすることができます。プロジェクト目標を達成するために必要な作業を階層的に分解することで、プロジェクトのスコープを明確にし、プロジェクトの目的をより具体的に定義することができます。
プロジェクトマネジメント
WBSは、プロジェクトマネジメントに必要な情報を提供することができます。WBSには、作業の責任者や期日などの情報が含まれており、プロジェクトマネジャーが作業を追跡し、進捗状況を管理するための基本的な情報源となります。
プロジェクトの予算管理
WBSは、プロジェクトの予算管理に役立ちます。各タスクに必要な費用を推定することで、予算の配分を決定することができます。また、WBSを使用して、プロジェクトの進捗状況に対するコストの進行度を追跡することができます。
コミュニケーションの改善
WBSは、プロジェクトのステークホルダーとのコミュニケーションを改善するのに役立ちます。WBSには、作業範囲、期限、責任者、依存関係などが含まれており、ステークホルダーにプロジェクトの全体像を伝えるために使用することができます。
プロジェクトの品質管理
WBSは、プロジェクトの品質管理にも役立ちます。WBSには、各タスクが期待される成果物が含まれており、品質管理のための基準を明確にすることができます。また、WBSを使用して、品質管理のための評価基準を設定することができます。
考察
WBSについては、教科書的な理解がほぼ完璧にできていると見受けられる
プ譜の説明にあたって、WBSについての説明を流用したとは見受けられない
STEP3 ダメ押しの検証
Q6.プ譜とWBSの違いについて教えてください
A.
プ譜とWBSはプロジェクトマネジメントにおいて、プロジェクトを計画し実行する上で使用されるツールですが、異なる役割を持っています。
WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクトの成果物を複数のタスクに分解し、階層的に整理することでプロジェクトのスコープを明確化するためのツールです。つまり、プロジェクトの範囲を細かく分解して、その成果物を実現するためのタスクを明確にすることが目的です。
一方、プ譜は、プロジェクトの成果物を達成するために必要な中間目標や具体的な行動を、リソースや条件を考慮しながら整理することで、プロジェクト全体を俯瞰的に把握し、統合的に管理するためのツールです。
つまり、WBSはスコープを整理するためのツールであり、プ譜はスコープとリソースを考慮した計画作成と管理のためのツールです。WBSはタスクや成果物の関係を整理することに焦点を当てているのに対し、プ譜は成果物の達成に向けた中間目標や具体的な行動、リソースや条件を整理し、それらの関係を整理することに焦点を当てています。
考察
的確な回答が返っている
しかも、「中間目的」を「中間目標」と言い間違えており、文脈を踏まえた揺らぎのようなものが見受けられる
この言い間違いは、人間もよくするので、Chat-GPTによる人間の模倣が、非常に芸が細かいと感じる