力学・機械力学
高校のメモ
力学
要するに運動方程式
物理学の世界像や座標系や理論の構成法や質点の力学を学んだ
電磁気学
要するにMaxwell方程式
電場と磁場の振る舞いや物体への作用
熱力学
要するに熱力学法則
個別物質の特殊性によらない物質の変化の一般的関係
振動波動
高校の振動波動は原理を扱わないので要するに式いじり遊び
ドップラー効果や屈折やレンズや干渉や回折などの現象で式いじりをする
原子
シュレディンガー方程式を扱わないので、運動量保存則やエネルギー保存則などをこねくり回す
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「物理」
・力学
・電磁気学
・熱力学
・波動
・原子
力学は自然界にどのような力があるのかは与えられたものとして、その力による物体の運動を論じる。
電磁気学は電場と磁場の振る舞い及び物体へのその作用を論じる。
熱力学は個別物質の特殊性によらない物質の変化一般の関係を調べる理論である。ここまでが古典力学である。
分子や原子などの微視的世界を考えると古典物理学では説明できない現象があり、これは量子力学が論じる。
また、天体など高エネルギーの運動は相対性理論が論じている。
量子論と相対論を合わせて現代物理学という。
力学
・古典物理学の描く世界
・質点の運動の表現
・2次元運動
・運動方程式
・慣性力
・力積、運動量、仕事、運動エネルギー
・粒子系の運動
・衝突
・単振動
・円運動、回転座標系、万有引力
・ケプラー問題
・剛体の力学、流体圧
古典物理学の描く世界像
近代物理学は19世紀頃にできた古典物理学、20世紀の登場し今も発展途上である量子力学と相対論よりなる。
高校で学ぶ古典物理学は全ての基礎なので、自由に扱えるようにしておく必要がある。
「3次元の一様・等方な空間の中で、一様な時の流れの下での、極めて多数の点粒子の運動が自然現象であり、この関係が空間的、時間的にも局所的に定まると考える」
空間の一様性: 空間の任意の移動に対し、空間自体になんの違いもないという不
変性。
空間の等方性: 空間における任意の回転に対し、空間自体になんの違いもないと
いう不変性。
時間の一様性: 時の移動に対し、時の流れ方に違いがないという不変性。
空間の一様性、空間の等方性、時間の一様性、を仮定しないと後に出てくるエネルギー保存則が成り立たなくなってしまう。
質点の運動の表現
難しい関数でも微小な区間で考えると関数が直線と近似できることができ、xとyの比例関係で扱えるので dy=(接線の傾き)×dx である。
難しい関数を直線で近似するというのが微文法の考え方である。
積分は微小長方形を足すという概念で、f(x)の原始関数を見つけることができれば簡単に計算できる。
大きさや向きの扱いやすさから物理では通常、正規直交基底を用いる。
物理量の関係は厳密にdx=vdtとdv=adtであり、これらからvdv=adxが導ける。
物理量を考えるときは次元解析を行うのが普通で、単位を考える。
2次元運動
2次元運動の軌道は初速度//加速度のときは、それ以外のときは放物線である。
最高点や水平到達距離は常識にしておく。
相対運動を考えるとき、2つ以上のものが動いていたら片方からの相対速度を想像するのは難しいので、数学的表現にもちこむ。
地上付近で投げられた2物体の相対加速度は0なので、相対運動は等速直線運動になる。
モンキーハンティング問題などは常識にしておく。
運動方程式
一様・等方空間、一様時間のもとでは、孤立した粒子が静止を続ける座標系を選べる。この座標系を慣性系という。
粒子は他の粒子の影響を受けて運動が変わるというのがニュートン力学のモデルである。
簡単な系を考えると、系の粒子の位置と速度を与えるとその後の運動は定まるように思える。
これが一般的に成り立つとすれば粒子の加速度が系の粒子の位置や速度の関係として決まっていることになる。
この関数関係を運動方程式という。
簡単なときを考えると、同じ影響を受けたと思われるときでも、粒子によりその加速度は違うようである。そこで、粒子のもつ基本性質として加速度の生じにくさ(運動の変化のしにくさ)があると考えられ、この性質を慣性質量という。
これをもとに簡単な系を考えていくと、粒子間の作用に次のような基本性質が見いだせる。
1. ① 粒子1と粒子2の相互作用は1と2の相対位置の関数である。
2. ② 作用反作用
3. ③ 1と2は他の粒子の影響を受けない
この世界には基本的な力が4種類あると考えられており
1. ① 重力
2. ② 電磁気力
3. ③ 強い力
4. ④ 弱い力
強い力と弱い力は原子を構成する素粒子レベルの小さな物体に働く力なのでニュートン力学では考えてなくてよい。
よってニュートン力学では重力と電磁気力を考えれば力は尽くされる。
重力は、考えている物体が地球から受ける重力以外は弱すぎて無視できる。
電気的に中世のマクロな物体には基本的に電磁気力は働かない。よって考えている物体と他の物体の接触部分の構成粒子間の電磁気力を考えれば十分である。固体にはズレに対して戻ろうとする性質がある。
1〜Nの粒子系を考えると、N本の運動方程式を解析的に解くのは絶望的である。しかし、作用反作用の法則を使うと重心運動方程式が導かれる。
これはマクロな物体を質点とみたときの運動方程式である。
最初は、慣性質量と重力質量は異なると考えられていたが、実験により慣性質量と重力質量は等しく、これを質量と呼ぶことにした。
抗力は運動とのからみでしか求まらない。
慣性力
束縛力: 物体が何かと接触を保って動く、糸につないだ物体が糸が張ったまま動くなどのようにその運動に幾何学的制限があるとき、その制限を忘れないように注意する。
ある加速で動く座標でみると、慣性系でみた加速度に加えある加速度が合成されて見える。これを説明するために本来の相互作用以外に(考えている物体の質量)×(余分な加速度)=(余分な力)が加わったとして考えることができ、これをみかけの力(慣性力)と呼ぶ。
力積、運動量、仕事、運動エネルギー
量を生み出すベクトルの演算には主に2種類ある。
スカラー積(内積):2つのベクトルからスカラーをつくる演算
ベクトル積(外積):2つのベクトルからベクトルをつくる演算
これらから理論をつくりたい。
今までに設定した枠組みは、粒子間相互作用(ベクトル)は相対位置の関数である。
粒子のもつ基本性質a(質量、電荷)はスカラー量とすると、相互作用は次の形になる。
1. ① ar//r →中心力
2. ② a(r×r)=0
より相互作用は中心力であると考えられるが、素粒子レベルになると非中心力が出てくるため、基本性質に方向性のある量を考え、量子力学が発展した。
1. ① 運動量
mv=pとすると、運動方程式より速度と時間の関係が得られ、積分すると力積運動量の関係になる。
1. ② 運動エネルギー
運動を表す情報を探すとき、運動方程式には加速度ベクトルは組み込まれているので、運動方程式とvもしくはrで作られる情報しか考えられない。
そこでmvとvのスカラー情報を考えてみると、速さと変位の関係式が得られ、積分すると運動エネルギーと仕事の関係が得られる。
1. ③ 角運動量
mvとrでつくられるベクトル情報を考えてみると、方向も含めた回転の勢いを表す量と解釈される関係式が出てくる。
粒子系の運動
一般に粒子系の運動は代表点と解釈される重心の運動と重心から見た構成粒子の運動(内部運動)に分けて考えられる。
運動量は内力の影響を受けず、重心運動量が外力で変化する。運動エネルギーの内力の仕事の合計は相対で見れば良い。
重心と相対位置を用いると、r_r、r_1g、r_2gのどれか1つがわかれば残りも決まる。
これらより、2質点系を考えたとき、重心から見ると2つの球は正反対側、質量の逆比の距離にあり、反対向き、質量の逆比の速度で動く。
2粒子の内部運動の合計は換算質量を用いて、相対速さで動いていると見たときの運動エネルギーと一致する。
衝突
高校物理では、衝突は瞬間的に起こり、撃力は内力のみとする。
衝突の瞬間の速度変化はわからないので必然的に力学量で議論するしかない。瞬間においては、内力である撃力以外の運動への影響は無視できるので、運動量保存が成り立つ。また、撃力の合計の仕事が相対運動エネルギーを変える。
また、失われるエネルギーΔE=(1/2)μ(v_r)^2-(1/2)μ(v_r’)^2である。
反発係数とは、衝突面を決めたとき、衝突前後でその法線方向の相対速度がe倍になるという意味である。
衝突は重心から見ると、両者が近づいてはね返えるだけであり単純に見えるので、速度ベクトル図を書いて簡潔に求めるのが望ましい。
計算で解くならば、
1. ① 運動量保存
2. ② 反発係数の式
を機械的にとけばよい。
ΔE=(1-e^2)(1/2)(m1m2/m1+m2)(v1-v2)^2と求められる。
単振動
単振動は
円運動、回転座標系、万有引力
mが球対称質量分布全体からうける重力はそれより内側の球面内の全質量が中心に集まったときの重力と同じであるという定理がある。
ケプラー問題とは、万有引力のみを及ぼしあう2粒子の二体問題である。
この系に外力は働かないので、重心は等速度運動をし、重心系での運動は相対運動を求めることに等しい。
ケプラー問題
剛体の力学、流体圧
電磁気学
・電磁気学の世界
・電場と電位
・コンデンサー
・電流
・直流回路
・荷電粒子の運動
・電流と磁場
・電磁誘導
・交流回路
電磁気学の世界
電磁気力とは電荷が電磁場から受ける力である。電荷は粒子の基本性質で電磁場は空間の性質である。
全ての情報は有限の時間で伝わるので、粒子の相対位置の関数とするには無理がある。そこで、空間に力を及ぼす性質があるとしたらうまく説明できる、というのが電磁気学の発想であり、その性質を電磁場という。
その表現 F=q(E+v×B)
・電荷の性質
① 電気素量eが存在し、この整数倍の電荷しかない
② 孤立系の電荷の合計は保存する
流体の流れなどのベクトル場というものを考えると、次の2つに分類される。
① わき出し、吸い込みがある場
② 渦のある場
電磁場の法則
① 電場は正電荷からわき出て、負電荷に吸い込まれる
② 磁場は正磁荷からわき出て、負磁荷に吸い込まれる
→しかし、これまで磁荷は発見されておらず、とりあえず磁場のわき出し吸い込みはないとしておく
③ 電場は磁流と磁場の時間変化の周りに渦巻く
④ 磁場は電流と電場の時間変化の周りに渦巻く
③と④より電磁場が導かれる。振動電流の周りに振動磁場ができ、その周りに振動電流ができ、、、というように空間を振動電磁場が伝わる現象を電磁波という。
なぜこれらのことが成り立つか、ではなくこのように考えたらつじつまが合うからこれらが基礎法則となっている。
電磁気学は電磁気力と電磁場の法則①〜④で描ける美しい世界である。
電磁場の法則①
電場は正電荷から出て負電荷に吸い込まれる。
これを静止した電荷の周りのて以上になった電場の場合について4つの例で確認しておく。
点電荷の周り、球対称電荷分布の周り、無限に長い直線上に一様分布した電荷の周り、無限に広い平面状に一様分布した電荷の周り
・ポテンシャルエネルギーについて
力Fの仕事が始点、終点の位置のみで決まり、経路依存性がないとき、Fを保存力という。
人間は保存力のする力、つまり加速度がわかっても運動を想像できないので、保存量の仕事は決定しているので、始めから、位置と速度のエネルギー情報を書いた方が現象が見やすい。保存力の重ね合わせが成り立つとき、ポテンシャルエネルギーも重ね合わせが成り立ち、ベクトルの重ね合わせよりもスカラー量の重ね合わせの方が楽である。よってポテンシャルエネルギーから逆算するのが楽である。またポテンシャルエネルギーのグラフと物体の運動は対応する。
⑤
電場と電位
電位の定義は、単位電荷あたりに換算した静電気力のポテンシャルエネルギーである。
コンデンサー
静電エネルギーとは考えている電荷分布を電荷分布が0の状態から作るのに必要な静電気力につりあわせる外力の仕事である
電気力線はベクトル場である電場の様子を視覚的に表すために用いられる仮想敵な線である。
コンデンサーの基本
導体内電場が0→導体内が等電位、電荷分布は表面
電磁気の第一法則から導かれる導体表面の電荷綿密度と電荷の関係はすぐかけるべきである。
導体内に電荷を移動させ、保持したとき、これらの導体はコンデンサーを形成するという。
C は極板の形、配置及び、極板間の物体の分布とその電気的性質によって決まる。
誘電体は表面に分極電荷±qが表れ、これのつくる電場が、真電荷±Qのつくる電場を弱める。Eを何分の1に弱めているかという値を誘電率という。
起電力Vというのは電位差をVにキープする物体であると同時に、それをキープするために電荷を無理やり動かす仕事をする仕組みを持ったもの、ということである。
コンデンサー回路では一般的に電荷保存と電位の関係を考えればいいが、実践的には暗算を用いて楽に計算するべき。コンデンサーは電源電圧よりも高い電圧が生める。
電流
電流の定義
大きさ:単位時間あたりに断面を通過する正味の電気量
向き:正電荷の流れの向き
電圧降下:動線内の電場により、単位電荷がそこを通るときになされる仕事
導線中の自由電子は、電場から加速されるが、陽イオンとの散乱で減速し、平均的にはEと逆向きに一定の移動速度で移動していると考えられる。
このとき、この導線の抵抗をR=V/Iと定める。
直流回路
導線中を移動する自由電子は、単位時間あたり、電場からP=IVの仕事をされるが、これを陽イオンとの散乱で失う。よって単位時間あたりにこの散乱で失われるエネルギーは、P=IV
電磁波が無視できる時の回路の考え方
電流>>変位電流のとき、電荷、電流を仮定し、
・孤立系の電荷保存
・任意のループで「ループ1周の起電力=ループ1周の電圧降下」小さなループの数だけの式があれば、全ての情報がもとまる。電荷保存を考えるより、ループ電流の重ね合わせと考える方が楽。
特性曲線の問題は、連立方程式の解はグラフの共有点であり、IとVの関数関係が簡単な時には、連立方程式を解けば早いが、関数関係が難しくなるとIとVのグラフと特性曲線の共有点を求めることになる。
ホイートストーンブリッジ回路:抵抗測定器に用いられる。公式など知らなくても、そもそも3つのループ電流をおけば全て求まると一般的に考えるべきである。
荷電粒子の運動
荷電粒子の電磁場中での運動
ma=q(E+v×B)の表記より、
電流と磁場
電磁誘導
交流回路
熱力学
・気体分子運動論
・気体の状態変化
気体分子運動論
波動
・波動
・うなり、ドップラー効果
・固有振動
・屈折
・全反射、レンズ
・干渉
・回折
原子
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機械力学第一
今後機械力学で対象とされると思われるテーマは以下の通りである
1、連成力学の展開
2、ヒューマンインターフェース
3、マイクロ・ナノ領域でのダイナミクス
4、強非線形現象の解明と利用
5、定量化が困難な事象の計測手法の開発
6、人口現実感による設計
剛体の力学の適用事例は動力伝達装置に多く見受けられる。この章では、駆動特性と負荷特性および定常運転の安定性といった動力伝達の基礎に始まり、動力伝達装置として頻繁に用いられるクラッチと減速歯車や駆動機構として用いられるピストンクランク機構への適用例について述べる。
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機械力学第二
1.序論・復習(1自由度振動系・強制振動・振動系とエネルギー)
2.過渡応答・伝達関数・防振・制振理論
3.2自由度振動系
4.回転機械の振動
5.回転機械のつりあわせ
6.理論モード解析・実験モード解析
7.梁の曲げ振動
8.ねじり振動・棒の縦振動
9.管内波動基礎
10.配管内脈動解析法(1次元波動)
11.配管内脈動解析法(実用問題)
12.自由液面波動(2次元波動)
13.音響波動(3次元)
資料1
復習
並進一自由度振動系
ねじり振動系
電気回路系
流体管路系
短振り子
強制振動
変位加振
粘性減衰のある系の強制振動
振動におけるエネルギー
等価粘性減衰
過渡応答
任意外力応答
伝達関数表現
資料2
防振理論
ダイナミックダンパ
アクティブ制振
資料3
2自由度系の振動
資料4
回転機械の振動
資料5
回転機械の吊り合わせ
回転体のアンバランスによる剛体振動の発生機構と除去の方法について解説する
資料6
モード解析
実験モード解析
資料7
梁の曲げ振動
資料8
棒のねじり振動・縦振動
資料9
波動基礎
一次元管内波動を例にとり、流体系の波動現象の基礎理論について詳細に解説する
資料10
二次元波動の基礎理論
液体貯蔵タンクの振動
資料11
配管内圧力脈動の固有振動数と振動モード解析
資料12
三次元波動
円筒タンク内液体のスロッシング
音響振動
伝播は波動現象そのもの
東芝
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機械力学
これらの式を理解せよ
連続体力学を参照
これだけわかれば力学は何でもできる



この3式(質量・運動量・エネルギー保存則の最も一般的な表現)を知っていれば力学はなんでもできる
知るべき
連続体力学である
応力と熱流の形に制約を課さない形が一番汎用性
質量・運動量・エネルギー保存則の偏微分方程式表現
分野によっては積分形から微分形への変換とみなす解釈があるかも
添字を使うべきだがベクトルで書いた
未知数17こ、式が5本なので12こを減らすために応力と熱流の決定が必要
応力テンソルの議論も必要
NSを知っていれば十分ではない
非Newtonの必要性を迫られたらやばい
一般形さえ知っていれば構成式を代入するだけのすぐとくべき方程式が得られる

これで一本にまとめた