材料力学
車・飛行機・建物の設計とか、いろんなのに使われてる
ものが壊れないか?折れないか?とかを定量定期に調べよう!学
樹業メモ(材料力学第一)
応力―ひずみ曲線、引張・衝撃試験
簡単なトラスと単軸応力状態1
簡単なトラスと単軸応力状態2
熱応力と応力集中
梁理論1(反力・軸力)
梁理論2(曲げモーメント図・せん断力図)
梁理論3(はりの曲げ応力)
梁理論4(断面二次モーメント)
梁理論5(たわみ・たわみ角)
ねじり1
ねじり2
1.応力とひずみの基礎
1.1応力の概念
1.2ひずみの概念
2.応力とひずみの関係
2.1応力-ひずみ曲線の基礎
2.2様々な材料の応力-ひずみ曲線
脆性材料と延性材料の差について
3.簡単なトラスと単軸応力状態
静定問題とは各部材に生じる応力とひずみを力の釣り合いのみで決定することができ、部材同士の状態が独立である。すなわちある部材の寸法や材料などの設計変更は他の部材に影響を及ぼさない。不静定問題は部材同士の関連性があり、ある部材の設計変更は他の部材に強く影響する。
4.熱応力
熱応力は温度変化による物体の膨張・収縮を妨げる拘束がある時に発生する応力
5.梁の曲げ
梁の曲げは、少ない荷重で応力が大きくなる変形なので、重要な概念
応力分布の解釈において曲げ変形しているかどうかの判断は非常に重要
モーメントとは、物体を回転させようとする力の働き
せん断力が作用する場合、視点を変えると視点周りのモーメントは変わるが偶力の場合は変わらない
横断面には対称面がある
曲げ変形は対称面が変形して、変形後も平面を保つという仮定
軸線に直交しているものは変形後も90°を保つという仮定がおかれている
1、単純支持
2、固定支持
3、片持ち梁
がある
計算手順
1、力とモーメントの釣り合いを考える
どこにモーメントと力が発生しているか、どこがモーメントと力を支えているかを考えることが重要!
モーメントの釣り合いは支店をどこにとっても結果は同じになる
2、曲げ応力を求める
曲げ応力の式がある σ = My/I
曲げモーメントはモーメントではない
材料力学独自の定義
曲げモーメントが大きい場所が応力が大きい
断面に次モーメントは曲がりにくさの指標
横断面の幾何学的形状のみに依存
応力は中立面からの距離に比例する
表面の最大応力を曲げ応力という
曲げモーメントを求める
曲げモーメントとは、梁の仮想断面に働いているモーメント(内力)
つまりそこの部分の物体を曲げている力になる
物体を曲げ変形させる力
曲げモーメント分布の具体的求め方
1、任意の仮想断面を求める(固定端から距離x)
2、物体が釣り合うために仮装断面に働いているモーメントMとせん断力Fを求める
材料力学独自のルール
せん断力はそれが作用している要素を時計回りに回転させる向きを正
断面の曲げもオーメンとはそれが作用している要素をしたに凸に曲げるように作用している向きを正
曲げモーメントを直感的に把握できるようにしておく
断面に次モーメントは縦が3乗できいてきて、横は1乗できいてくる
計算で平衡軸の原理を使うこともある
3、たわみを求める
応力がもとまったら、たわみの分布を求める
曲げ応力が大きいとたわみが大きくなるが、たわみの大きい場所が曲げ応力が大きいわけではない
たわみの煩雑な積分の作業は行わず、ハンドブックなどを参考にすれば良い
単純支持、固定支持、片持ち梁のたわみの式ぐらい覚えとけ
有限要素法との関係
曲げ変形が生じると一般に応力が大きくなることが多い
曲げ変形が起こっているか把握する必要あり
材料力学の理論を使ってゼロから梁の曲げモーメント・たわみを求める必要はない
危険箇所を判断するため、曲げモーメント分布を頭の中に描けるかどうかは重要
梁の曲げ理論→あらゆる物体の場所でモーメントも力も釣り合った状態にある
物体の変形と応力を求める
断面積に対して十分に長い棒を取り扱う
十分に長くない場合、曲げ以外にせん断変形が無視できなくなる
某の変形には、引っ張り、圧縮、ねじり、せん断、曲げが考えられる。
梁の内部の応力・ひずみを解くためには梁のない力に相当する断面のせん断力と曲げモーメントを求める必要がある。せん断力・曲げモーメントは内力であり、外力やモーメントとは定義が異なるので注意。
船団力と曲げモーメントの符号は、材料力学では特有のルールで決まっており、せん断力はそれが作用している要素を時計回りに回転させる向きを正とする。
※時計回りが正、放物線の正が正
曲げモーメントはそれが作用している要素を下に凸に曲げるように作用している向きを正とする。
せん断力と曲げモーメント及び分布外力はお互いに関係を持っており、この関係を理解しておくことは梁の解析において重要である。微小要素を考えると、せん断力の軸方向の変化率は、等分布荷重の符号を変えたものであるという性質が導かれる。また、dM/dxがせん断力であるという結論も導かれる。
5.5 梁の曲げ応力
材料力学では梁について以下の仮定が置かれており、オイラーベルヌーイの仮定と呼ぶ。
(1)梁の横断面は対称軸を有しており、曲げ変形はこの対称軸を含む面に生じるものとし、変形後も梁の軸線は対象面にあることとする
(2)梁の横断面は梁が曲がった後も変形せず、平面を保ち、軸線に直行している
曲線を局所的に円弧とみなした時の円の半径をその点における曲率半径という。曲率半径の逆数を曲率という。
図的に、ε = y/ρとなり、σ = y*E/ρとなる。
応力を求めるには、図心の位置と曲率ρが必要になる。
そこで、軸線方向の応力を足すと0になるという条件を用いる。ここで断面一次モーメントが定義される。
次にモーメントの釣り合いを考えると、応力σxのz軸周りのモーメントの総和が断面の曲げモーメントMと等しいという条件がある。これより断面二次モーメントが定義される。
曲げによる応力が断面曲げモーメントに比例することがわかる。下面で最大引っ張り応力が生じて上面で最大圧縮応力が生じる。
5.6 断面二次モーメントの求め方
定義通り
5.7梁のたわみ曲線
軸線のy方向の変位をたわみと呼び、たわみ曲線の接戦と元の軸線とのなす角度θをたわみ角という。
ここからたわみ角が十分小さいという仮定を使って近似的に求めたのがたわみの基礎式である。
6.ねじり
φをねじれ角、単位長さあたりのねじれ角θを比ねじれ角という
断面が円形の場合、ねじり後も断面は同一平面を保ち、問題が単純になる
丸棒表面の微小四辺形を考えて、比ねじれ角を定義できる
また歪みにせん断弾性係数G(=E/2(1+ν))をかけて、以下のようになる
τ = Gγ = Grθ
つまり断面内のせん断応力は中心ではゼロで半径に比例して大きくなる
ねじれモーメントは右手の親指をねじを回す方向で定義する
また、積分から付加されたトルクと変形の関係が求まる
中空丸時期、長方形、薄肉開断面材、薄肉閉断面材など求めておく
樹業メモ2(材料力学第二)
・積分法を用いた不静定梁
・カスティリアーノの定理を用いた不静定梁
・組み合わせ応力(応力テンソル)
・座屈
・歪テンソル・構成式
・薄肉円筒, 厚肉円筒
・応力拡大係数
・疲労, 強度設計
7.応力・ひずみテンソルと構成式
7.1応力テンソルの定義と力学的意味
オイラーベルヌイーノ仮定をおいて、横断面ないで応力分布が線型であって、xに対してモーメント1つで表せると近似をして解いていた
だが、実際はいろんなところから力がかかっている
これが組み合わせ応力の考え方である
応力はテンソルという量
回転行列はベクトルを回転させるもの
今回は、ベクトルはそのままで座標系を回転させた時にどう成分が変わるかというもの
次は応力ベクトルを定義する
t = df/dsというのは一般的な定義
同じ点でも、断面の取り方によって力が変わる
応力ベクトルは点を決めて、また面を決めると初めて決まる
そのようなものをCauchy応力テンソルと定義する
面の法線ベクトルを応力ベクトルに変換するものがテンソル
テンソルは2つのベクトルを持っている量と考えられる
基底とセットで考えるのが普通
基底の表式が基本であると考える
次はσijの意味を考える
応力テンソルは必ず対称になる
t = σnになる時は添字の意味が変わっていく
ここからは、連続体の中に応力が分布するということを考えていく
一般には応力は場所によって異なり応力も分布を持つので、単純に断面を切断して応力を定義する方法は一般的ではない。
物質点という微小な面を考える。
応力ベクトルは麺の方向によって定義される量であるためベクトル関数とも解釈できる。
ただのマトリックスの演算には基底ベクトルの情報が含まれておらず、どの座標系で見ているのかわからないので、座標系に依存しない形に変えたものがテンソル積の概念である。
剛体回転を起こさないためにはσij = σjiである。
7.2 テンソルとベクトルの数学
ベクトルは任意の基底に分解できる
他の基底との内積を取ると、成分が取り出せる
内積が並んだ行列を定義してやれば、成分間の変換則が定義される
テンソルとはベクトルを異なるベクトルに線形変換するもの
テンソルは2つのベクトルのテンソル積の形で定義され、基底を考えると成分と二つの基底系のテンソル積の形で表される。
テンソルは2つの基底を有するため、物理的に単なる行列計算でない。
①テンソルの定義
テンソルはベクトルのように2つのベクトルのテンソル積の形で定義され、基底を考えると成分と2つの規定系のテンソル積の形で表される
テンソルの座標変換について見ていく(第2回)
テンソルは座標系によらない量
7.3応力テンソルと平衡方程式
微小体積を考えて、その釣り合いを考える
竹をねじると、必ず共役せん断応力が生じる
これによって割れる
7.4 ひずみテンソル
ここからは応力テンソルと歪みテンソルを結びつける構成式について
等方性材料は、向きによって応力と歪みの関係性が変わらない材料のこと
よく行われる二次元近似としての平面応力場近似
8.座屈
薄いものや細長いものを立てて圧縮荷重を加えると、ある荷重で大きな曲げ変形が起こり、変異が急激に大きくなる現象を座屈と呼ぶ。
材料力学では、単純な形状の長柱の座屈を取り扱う。オイラーベルヌーイの仮定が成り立つ。
オイラーベルヌーイの仮定
1.梁の横断面は対象軸を有しており、曲げ変形はこの対象軸を含むxy面に生じるものとし、変形後も梁の横線は対象面にあることとする。
2.梁の横断面は梁が曲がった後も変形せず、平面を保ち、軸線に直交している。
梁もたわみの方程式にモーメントをぶち込めば解ける。
変異の絶対量を決まらず、変形モードのみ定まる。
断面二次モーメントが高い構造が重要である。
座屈は、境界条件によって、臨界荷重と座屈モードが決まっている
9.薄肉・厚肉円筒殻/球殻
9.1 内圧を受ける薄肉円筒
タンクや圧力容器の形状は円筒や球状のものがおおい。またその厚さは半径に比べて薄くなっている。このような構造物の内圧がかかる場合の応力と辺境を考える。
円筒殻の変位や応力・ひずみは円柱座標系で定義される。よってこれらの方向の応力を求めたい。
円筒殻は内圧によって膨張して引っ張りの週方向応力を受ける。
9.2 内圧を受ける薄肉球殻
9.3 内圧/外圧を受ける厚肉円筒
10.エネルギ原理と不静定梁
10.1ひずみエネルギ
ひずみエネルギーは応力とひずみの積で定義できる。ひずみエネルギ密度は単位体積あたりにひずみエネルギwである。ひずみエネルギは同じ応力であればヤング率Eが小さいほどエネルギーが大きくなる。(ヤング率はひずみ/応力)
ひずみエネルギーの概念はせんだん変形でも同様である。
これでMが求まり、これを代入したらたわみとかが全部求まる
M(x)は、現在の点から、時計回りか反時計回りかで符号を決める
たわみとたわみ角の条件から定数を出すのはめんどい
x=aでたわみとたわみ角が連続という式で不静定度が補える
重ね合わせの原理というのは、RAだけがかかっているとした場合とPだけがかかっている場合とで重ね合わせられるということ
2つの場合のたわみの式を求めておいて、足すときに条件が成り立つように、例えば、左端でのたわみが0になるように重ね合わせれば良い
塑性変形がなければ重ね合わせがうまくできる
梁の問題は、積分法や重ね合わせ法で解けるが、式がややこしくなる
そこでカステリアの定理を使うと楽になる
10.2カスチリアノの定理
内部エネルギーを使って、梁のたわみや力を求める方法
力をかけると、内部エネルギーがたまる
内部エネルギーが増えて、それが外力がする仕事と釣り合っている
平衡状態からのポテンシャル変動は0になることを利用する
変動をあたえてもエネルギー保存そくは満足されていますよということ
変異をUで微分するとPになる、変位をPで微分するとUになる関係を使えば、問題がきれいに解けることがある
内部エネルギーをモーメントで偏微分するとたわみ角が求まる
この定理は便利である
仮想仕事の原理そのものである
10.3不静定梁
力の釣り合いだけではなく、幾何学的条件も考える
y=0(x=0),y=0(x=l)
y’=0(x=0),y’=0(x=l)
という境界条件が与えられているとすると、この境界条件を元に、たわみの方程式を解いていくうう
不静定梁の解き方はたわみの基礎式を積分する方法と静定問題の重ね合わせで解く方法、カスチリアのの定理で解く方法がある。
つりあいの式は、軸方向と、モーメントのつりあいがあり、不静定問題ではこれだけでは解が得られないのでたわみに関する条件式を不静定度の文だけつりあいの式に加える必要がある。
重ね合わせて良いのは金属の場合のみ
バネとかゴミはダメ
たわみの連続条件は静定でも必要
カステリアの定理は重ね合わせ法に似ている
たわみの基礎しきが違う場合は2つに分ける
カステリアのの定理は力で偏微分したら変位が求まる
こうすることで簡単にA点での半力が求められる
例えば、Bでのモーメントを求めたければ、Mbを残すことにする
エネルギーをMbで偏微分するとそれはたわみ角になるので0になる
これでMbが求められる
要するに未知数を残す、残し方を工夫すればいろいろなものが求められる
11.応力集中係数と応力拡大係数
11.1 応力集中
部品の形状が急激に変化する部分の近傍の応力が局所的に極めて高くなることがある。この現象を応力集中と呼ぶ。応力集中部分からの破壊が多いため、強度評価の際には重要となる。
応力集中の度合いを定義するためには応力集中係数という指標が用いられ、これは最大応力を何らかの基準応力で割った値である。
11.2 応力拡大係数を使った亀裂の強度評価
亀裂の楕円の曲率を0にしたのが亀裂周りの応力集中である。亀裂の評価は応力拡大係数で行う。
亀裂が進展するという現象は応力を負荷した際に、現在の系の状態よりも亀裂が進展した状態の方が、系全体のエネルギが小さくなるということである。
亀裂モードは3つあるが、ほとんど1つのモードしか扱わない。無限平板、半無限平板、有限平板など様々な応力拡大係数が存在する。
寸法効果
材料を小さくすると、亀裂が含まれなくなり、逆に強くなることがある。
脆性材料の見た目の強度はあんま関係ない。引っ張りに弱い。というのも、破壊じん性値が低いのと亀裂が内在しているからである。一番長い亀裂から壊れる。
低温せい化
低温で破壊じん性
硬いというのはじん性値が高いということである。
12.構造強度設計
12.1 構造強度設計とは?
構造強度:構造物が意図する機能を達成できるために材料強度を基礎に構造物として持たねばならない強度、人間が決める
材料強度:構造物を構成する部品を作る材料の変形と強度及び破壊の基礎資料、構造強度の基礎となる材料自体の特性
各種構造物において最も問題となるものは性的荷重による塑性崩壊と変動荷重による疲労破壊である
材料を強くしても座屈強度は変わらない、座屈強度は原子の結合によって決まっているヤング率による変動するので、ガンダムとかは無理
材料力学と使った手計算による強度設計をして、その後有限要素法を使えば良い
12.2 塑性崩壊
応力状態は三次元では6成分なので、降伏するかの基準としてはミーゼス相当応力が有限要素法を中心に広く用いられている。
降伏という現象は転移(結晶格子の
線上のずれ)の集団運動と関連していると言われている。転移はせん断応力で進む。
金属のマクロなずれを演出しているのはミクロな転移である
弾完全塑性材モデルは大雑把な仮定だが安全に評価できるし計算が楽
応力の偏差成分の二乗平均→転移の動力学の対応してそう(物理学根拠が強いわけではない)
座標変換に依存しない不変量
曲げの方が塑性変形に強い
12.3 SN線図による疲労設計(疲労破壊)
構造物が変動荷重を受ける場合の代表的な破損様式に疲労破壊がある。疲労とは、繰り返し負荷することによって構造物中の亀裂が発生・進展して破断に至る現象である。
疲労は破壊に至る繰り返し回数の大小や作用する応力の大きさによってこうサイクル疲労と低サイクル疲労に分類される。
高サイクル疲労は比較的弱い応力の繰り返しである。
低サイクル疲労は降伏強さに近い応力の繰り返しで10^4程度以下が対象である。
また疲労強度評価は、疲労亀裂の発生過程と進展過程の評価法がある。
繰り返し負荷による応力変動について疲労の評価に使うのは、最大応力と最小応力の差の半分である応力振幅である。また、最大応力と最小応力の平均である平均おうりょくも疲労寿命に大きな影響がある。疲労亀裂は基本的に引っ張り応力で進展する。
また、典型的な応力変動パターンとして両振と片振がある。
両振は平均応力がゼロの応力変動のパターンである。片振りとは、最小応力がゼロのパターンである。
亀裂が引っ張り応力によって進展することから、多軸応力下では評価には最大種応力が用いられることが多い。
疲労強度は繰り返し横領の大きさと破断を生ずるまでの繰り返し回数の関係で与えられ、この応力と回数の関係を疲労線図またはSN線図という。一般に応力の減少とともに破断繰り返し回数が増加する右下がりの曲線となる。
・高サイクル疲労線図
特定の破壊繰り返し数に対応する疲労振幅のことを時間強度という。
水平部分は無限の繰り返し数に対しても疲労破壊を起こさない応力の上限で、疲労限度という。
・低サイクル疲労線図
低サイクル疲労では応力が降伏応力を越えるため、応力ひずみ関係は1サイクルの間にヒステリシスループを描く。また、一般に応力振幅では評価せず、ひずみ振幅で評価を行う。
12.4 疲労亀裂進展評価(疲労破壊)
応力集中は応力で議論すればいいが、亀裂になると応力が無限大になっちゃうので、亀裂の場合は他の係数で評価する。
構造物が破断するまで進行するかどうかを評価する際に応力拡大係数が使われる。
12.5 高温強度
材料に付加する応力が一定であっても高温においては変形が時間とともに進行してしまう。この現象をクリープという。
クリープの変形特性はレバー式クリープ試験機で得ることができる。
12.6 腐食・減肉
腐食・減肉現象はいまだに未解明な部分が多く、完全に防ぐことはできないので、予測が必要である
腐食は様々なメカニズムがあるが、代表的なものとして電解腐食がある。化学で誰でもやってるはず。
機械設計では、とかく機能上のことや過大荷重に対する強度ばかりに目が向けられがちで、知らず知らずのうちに活性の異なる金属を接触させがちであるが、異なる種類の金属接触が深い環境中に置かれると電池みたいになる。
ステンレスは強固な酸化被膜を形成して強い耐食性を示すが、一度破られるといきなり参加し始める。
腐食環境下で使用される構造物は設計時に腐食に対する配慮が必要である。特に石油精製、石油化学、化学、エネルギ関連では腐食の問題から逃れることはできない。
腐食しろ = 年間浸食度 ✖️ 耐用年数
安全率について
強度設計は荷重と強度という2つの相対する概念を考え、基本的には荷重が強度を上回らないように設計する。
ばらつき表現の一般化のために確率密度関数が用いられることもある。
技術しダァーちゃんの材料力学基礎講座
1 応力
物体に外部から力が働いたとき、物体内部に発生する単位免責当たりの力を応力という
せん断応力は力がかかる方向と平行に発生する応力
曲げモーメントに対抗するため梁の根本の上部に発生した引っ張り荷重と下部の圧縮荷重による応力を曲げ応力という
引っ張り荷重による応力と圧縮荷重により応力は同じ値になる
数値は、曲げモーメントを断面係数で割った値となる
曲げ応力は上面または下面で絶対値が最大となる
2 歪み
物体に外部から力が働いたときに物体は変形する
変形量と元の長さとの比をひずみという
せん断変形を起こしたとき、変形量と長さの比をせんだんひずみという
ひっぱり、圧縮応力とひっぱり、圧縮ひずみには比例関係がある
この係数はヤング率と呼ばれる
ヤング率は、変形しにくさの指標となる数値
また、せん断応力とせん断ひずみにも比例関係がある
力をかけた方向の歪みと直角方向に発生する歪の比をポアソン比という
ヤング率、横断線係数とポアソン比の間には関係がある
3 曲げ変形
梁に曲げ荷重をかけると梁内部には引っ張り応力と圧縮応力およびせん断応力が発生する
それらから曲げ変形を算出するのは難しいので、よく使う状態の梁ノマゲ変形量は公式で与えられている
4 断面性能
前述の断面に次モーメントや断面係数は梁の曲げ変形量や曲げ応力の算出に用いられる
5 金属の破壊の基礎
降伏点と引っ張り強さ
比例関係のところを弾性領域
応力が減るのに歪みだけ増える点を降伏点という
弾性領域では荷重をなくすと元に戻るが、降伏点を超えると永久歪みが残る
変形は許すが、破断してはならない部材の場合、許容応力は引っ張り強さ
また規定以上の変形を許さない部材の場合、許容応力は降伏点となる
荷重をなくした場合の永久歪みが0.2%となる点を耐力と言い、鉄鋼材料の降伏点に相当すると考える
6 主応力、モールの応力円
任意のひっぱり、圧縮およびせん断荷重を受けた際にも、任意の角度の微小要素の応力を図を書くことができる
ある角度ではせん断応力が掛からず、ひっぱりまたは圧縮応力だけがかかるような状態となる
ことような状態にあるときのひっぱり応力、圧縮応力のことを主応力という
この主応力と最大せん断応力は降伏の評価に用いられる
微小要素のひっぱり、圧縮応力とせん断応力から主応力および最大せん断応力を求めるにはモールの応力園という手法が用いられる
7 降伏条件
降伏については1方向だけの場合は降伏点で降伏したと判断できる
しかし2軸方向の応力やせん断応力がかかったときにどのように評価するかというのが、最大せん断ひずみエネルギ説である
ミーゼス応力が降伏点に達した時点で降伏するというもの
最大せん断ひずみエネルギ説は炭素鋼やステンレス鋼などの延性材料でよく一致する
それとともに降伏条件として使われるものに最大せん断力説というものがある
トレスカ応力が降伏点に達した時点で降伏するというもの
最大主応力が降伏点を超えると降伏するというのが最大主応力説である
これはガラスなどの脆性材料でよく一致する
8 ねじり
トルクによるせん断応力は中心からの距離に比例し、表面で最大となる
つまり、中心付近はあまり強度に寄与していないので、中空棒がよく使われる
9 座屈
細長い柱に荷重を加えていったとき、棒が圧縮荷重で降伏する力よりはるかに小さい荷重で曲げ変形が始まり、破壊してしまう
これを座屈という
座屈して破壊するときの荷重を座屈荷重、そのときの応力を座屈応力という
10 熱応力
物体を加熱すると膨張する
物体の上下が拘束されていて長さが変わらない状態で物体を加熱すると拘束されない状態での伸び量を縮める荷重を受けたときと同じ応力が発生する
この応力を熱応力という
応力と歪みは比例関係にあるので、熱応力の式もある
11 薄肉円筒の応力
薄肉円筒状の構造物に内圧をかけると軸方向、周方向に応力が発生する
周方向の応力は軸方向よりも常に大きいので軸に平行な亀裂が生じる
12 不静定梁
梁にかかる反力が力の釣り合いおよびモーメントの釣り合いだけから求めることができる梁を静定梁という
静定梁に複数の荷重がかかる場合の反力、変位はここの荷重による反力、変位の総和となる
これを重ね合わせの原理という
力の釣り合い及びモーメントの釣り合いだけでは反力を求めることのできない梁を不静定梁という
この梁の反力は静定梁の重ね合わせの原理を用いて求める