物件(オブジェ)感覚
物件に気をとられてしまうと、次々に目に入る物件の個別の面白さのほうが印象に残って全体を貫く秩序の方は網膜に跡を残してくれない。空間よりは個別の物体のブツとしての表情にチョクに反応するこうした感性を物件感覚といっておこう。この物件感覚の立場からいうと、近代以前の全面秩序、全面空間の時代というのは、個別の物件が全体の中に埋没してしまっていてあまり面白くない。刺激がうすい。
全体の中に組み込まれた物体がオブジェとして露頭を表すのは、全体の秩序からズレてしまったときに限られるようだ。どうも物体は、空間──全体秩序の視覚的別名──からはみ出た分だけ物件になるらしい。
所見
物件は全体よりも個別のほうに面白さを感じること
物件感覚
近代の建築は秩序的であり、オブジェ(面白さ)として現れるのは全体の秩序からズレてしまったものである
この感覚って何なんだろう?
のような気もするが。「
cf.