注意資源
注意資源とは、認識や判断により消費するヒットポイントのことです。
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項目 内容
種類 ツール 考え方 <性質>
難易度 ★★☆
GTD における使い所 制約
注意資源は心理学の用語であり、注意力や集中力にも限界があることを「資源」というたとえで表現したものです。
注意資源が枯渇すると、何の注意や集中もできなくなるので、ほとんどの仕事ができなくなります。どころか、下手に行うと危ないケース(運転など)もあります。
そんな注意資源ですが、厄介な性質がいくつかあります。
注意資源は、睡眠を取らないと回復しない
注意資源は、ネットサーフィンや SNS など日々の娯楽や気分転換でも消費する
というか「着る服を選ぶ」「夕食で何を食べるかを考える」など些細な判断でも消費する
睡眠を取らないと回復しないくせに、日常生活のあらゆる面でどんどん消費されていくのです。「着る服を毎日同じにする」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これも注意資源を節約するためですね。
GTD も例外ではありません。GTD では多数の事柄を扱い、読み返したり判断したりといった行為も数え切れないくらいします。その分、注意資源を消費しているわけです。GTD を回す(判断や操作を行う)ことに注意資源を費やし、行動に移す資源が残っていない となれば本末転倒。
手抜きできるところは手抜きして、注意資源を少しでも節約したいものです。
個人的なおすすめは、軸 (制約)や軸 (価値観)として注意資源の旨を書いておくことです。そうすれば「そうだった、私には注意資源という制約があるんだった」「私のモットーは注意資源の節約。だからムダなことはしないぞ!」と日々意識できます。 ほんとか?takker.icon
まあでも存在自体を忘れるよりはマシか……
☕ GTD ではプロジェクトのメンテナンス頻度を週次(週に一回)としていますが、実際に始めてみると「頻度少なすぎじゃない?」と感じることがあります。
「週一で 1~2 時間かけるよりも、毎日 10 分くらいかけた方が楽じゃないか」と。
たしかにそのとおりなのですが、高頻度なメンテナンスは、言い換えれば注意資源を高頻度で消費しているとも言えます。
実際、筆者の所感としても、高頻度を多用しすぎると疲労しやすい気がします。
一方、週次であれば、週に一回がっつり集中してメンテナンスすれば良いだけです。
残り 6 日は(メンテナンスによる注意資源の)消費がありません。
消費がない分、他の行動に資源を割くことができます。
……そういう意味で、週次(週に一回)という頻度は中々に優れた塩梅なのだなぁと思います。 scrapboxだと、認知資源のほうがよく使われている?takker.icon