03-01.動詞の用法
本ページでは、デナスティア語の動詞の各種用法について解説している。
動詞の活用形そのものについては03-02.規則動詞の活用(常体)及び動詞の活用(敬体)を参照。
能動分詞及び受動分詞については分詞の用法のページを参照。
デナスティア語の動詞
デナスティア語の動詞は以下の要素により活用する(詳細は03-02.規則動詞の活用(常体)を参照)。
主語の人称(一人称、二人称、三人称)
主語の数(単数形、複数形)
時制(現在時制、過去時制、命令時制)
法(直接法、条件法)
体(常体、敬体)
これらを単純計算によって積算すると72通りとなる。
ただし、敬体は貴族と関わりのない場面では基本的に使用されないので、デナスティア王国に行く予定がない場合、覚える必要はない。
また、上記の要素を(常体、敬体を除いて)区別しない活用形態として以下のものがある。
原形不定詞(辞書形)
能動分詞(現在分詞)
受動分詞(過去分詞)
以下、まずは各種の活用の要素について解説していく。
主語の人称(一人称、二人称、三人称)
主語の人称とは簡単にいえば以下の通り運用すればよい。
table:表
主語が指す対象 用いるべき人称 人称マーカー:常体語末 常体語中 敬体
話者自身が含まれる 一人称 -s -s- -m(-)
聞き手が含まれる、かつ話者は含まれない 二人称 -k -tz- -f(-)
上記どちらにも該当しない 三人称 -t -t- -l(-)
ただし、発言の直接引用の場合はこれに該当しない。
例:太郎は「私は太郎です」と言った Talo jaunet "Ja das Talo".
主語の数(単数形、複数形)
主語の名詞が単数形か複数形かによって、活用形が変わる。
なお、単数形でも複数として扱われる場合(veih接辞)や、複数形でも単数として扱われる場合(分配)もあるので注意が必要である。
詳細な活用は03-02.規則動詞の活用(常体)、動詞の活用(敬体)を参照のこと。
時制(現在時制、過去時制、命令時制)
動詞は三種類の時制を持つ。各種活用は03-02.規則動詞の活用(常体)を参照。
現在時制
現在時制は以下の場合に用いられる。
現在明確にそうなっている状態について述べる時
現在そうなっているであろうと推定される状態について述べる時
通時的(ずっと、永続的に)にそうなっているであろうことについて述べる時。不変化の法則などについて言及する時に用いられる。
未来のある時点でそうなっているであろう状態について述べる時
この用法から「非過去時制という呼び方がより適しているのでは」という指摘がある。
過去時制
過去時制は以下の場合に用いられる。
現在よりも前の時点で明確にそうなっている状態について述べる時
現在より前の時点でそうなっていたであろうと推定される状態について述べる時
命令時制
命令時制は主語の人称と数によって、異なる用法で用いられる。
一人称単数の場合は、話者の意志を表出するのに用いられる
一人称複数の場合は、話者の所属するグループのメンバーの意志あるいは勧誘の意図を示す
二人称の場合は、命令及び依頼の意味を示す
依頼の意味で用いる場合は、基本的に語気緩和のcoを動詞の前に置くことが多い
三人称の場合は、非常に強い願望を示す
この三人称用法が用いられるのは非情に稀である
法(直接法、条件法)
法には直接法と条件法があるが、それぞれ以下のような際に用いられる。
直接法
基本形であり、完了形ともいえる。
動作動詞の場合、原則として一連の動作全体を示す。
状態動詞の場合、その状態にあるということを示す場合もある。
条件法
未完了形ともいえる。
主な用途としては「継続、仮定、前提、動作の並列」がある。
継続
Milehcja kloit omle. ミレーシャはリンゴを食べている
その動作が現在進行している途中であることを示す。日本語に訳すと「~ている」という訳になる。
よって、上記の文の場合最終的に食べ終わったかまではわからない。
ただし、「~ている」と訳すとはいえ、状態動詞(あるいは状態動詞を兼ねている動作動詞)の場合は、「da+現在分詞」という形を取ることもある。その場合については分詞の用法を参照のこと。
仮定
Fan Milehcja kloit omle, sit ja klaus sa. もしミレーシャがリンゴを食べ(てい)るなら、私もそれを食べる
「もし~なら」という条件をつける場合に用いる。この場合、日本語訳が「~ている」にならない場合もある。
前提
Cja dat betoi al ja uapoines. 彼は私が思っていたよりも大きい
ある動作より前の時点での事実についても条件法を用いる。
動作の並列
Ja si klois si kvais sa. 私はそれを食べたり見たりする
「si+条件法+si+条件法」という言い回しで動作を並列させることができる。
並列する場合は、動作が完了していないと考えられるからだと思われる。
体(常体、敬体)
基本的に常体さえ覚えてしまえば、一般的なデナスティア人と話す上では問題ない。
しかし、貴族とも会話する機会があるのであれば敬体について覚えておくのも損はないだろう。
敬体は、三人称単数は語末の人称子音tをlに変えれば問題ない。
一方、三人称複数形と一人称及び二人称の単数形は複数形の語末子音を入れ替える。
一人称及び二人称の複数主語の場合は、人称語尾の前にloが挟まれる。
具体的な活用方法の解説は動詞の活用(敬体)を参照。
敬体は主語がいかのいずれかに当てはまる場合に使用できる。
主語に尊敬人称代名詞が用いられている
その状況において、主語が尊敬人称代名詞で受けられる一般名詞、または固有名詞である