刺胞動物の散在神経系
刺胞動物の散在神経系
https://gyazo.com/3a63c6a62db757a81aa5c1b0092117eb小泉修: 神経系の起源と進化:散在神経系よりの考察.icon
神経ペプチド抗体で可視化したヒドラの神経網
A: 頭部
B: 胴体
機能
集中神経系様の機能
活動電位の電気伝導
シナプス・神経伝達物質による化学伝達
神経ペプチドは多数同定されているが、コリン類やモノアミン類の報告は少ない
組織レベルでの方向性のある興奮伝播
感覚受容
各種の刺激の神経情報への変換とその感覚情報のrate codingとしての出力
自律神経機能
交感神経系様機能(循環)と副交感神経系機能(消化)の拮抗作用
筋肉運動制御
神経筋接合部を介した筋肉収縮のコントロール
神経回路網による情報処理、情報統合
複数の感覚入力の統合処理による効果器や他の神経細胞への神経情報の出力
可塑性、学習
飽食したときの摂食反応の抑制
habituation
連合学習の能力はないと思われる
ユニークな機能
上皮細胞(かつ筋肉細胞)がギャップ結合していて、無方向性の非神経電気伝導をする
ナトリウムチャネルはフグ毒(TTX)非感受性
カリウムチャネルの性質により、再分極が遅く、時間的に広がった活動電位を示す
シナプスは神経終末よりもen passant(道すがら)で出来ているものが多い
投射側が?yosider.icon
軸索-樹状突起のような細胞極性はなく、全て神経突起(neurite)
多機能な神経細胞
ヒドラのニューロン(神経環のニューロン以外)
https://gyazo.com/eb2aa70cfb17020f4a63799b5b29b059
全ニューロンが、感覚ニューロン、運動ニューロン、介在ニューロン、神経分泌細胞の機能を兼ねる
感覚繊毛をもつ
筋や刺胞細胞などの効果器とシナプス結合する
2種の効果器を同時に支配する種もある?
他のニューロンとシナプス結合する
非シナプス系の分泌小胞をもつ
神経機能が各部位に局在している
摂食反応の抑制が、身体の局所的な部位でも起こる
成熟個体でもニューロンが入れ替わり続ける
細胞死
多分化能幹細胞からの神経新生
神経伝達物質が変化する?
表現型可塑性
断頭しても、頭部・頭部に特異的な神経網が再生する
ハコクラゲ
from 小泉修: 神経系の起源と進化:散在神経系よりの考察