哲学と宗教全史
エピクロスが言ってた事らしいけど、アタラクシア的な生き方というのは、今の出口治明著「哲学と宗教全史」を読んで興味が沸いた。 現在までの宗教は主に大衆受けするか上層階級向けかの二種類らしく、上座部仏教と大乗仏教みたいな感じで分かれながら進展してきたらしい。
出口治明の「哲学と宗教全史」はその時代の実際の状況の分析が丁寧だと思う。いろんな書籍などを分析して、他の哲学入門書などでは語られてない所まで分析している。
この本を読んでいて思うのは、キリスト教のどうしようもなさ。キリスト教内の政治的な分断で、中世の暗黒時代まで引き起こしてしまった。ヨーロッパ世界の文化の発展を数百年単位で遅らせている。
カルヴァンとルター。腐敗したカトリックを宗教改革することで、プロテスタントを作り上げた。これまでのキリスト教は政治的に腐敗していて、利権を欲しいままにしていた。
「哲学と宗教全史」を読んでいて思うことは、こういう歴史書を読んでいると、自分も歴史に何かを残してみたくなる。
哲学書を読んで現代の問題に適応するように翻訳するのも必要な作業なんだろうなーと思う。
ニーチェの思想は好きだな。ストア派の影響を受けているようだが、どうもストア派の考え方が好きらしい。
ニーチェとマルクスの様な無神論で似た思想が同時代に生まれるのは、その社会の影響を受けているのだろうか? レヴィストロースの構造主義によると、人間の自我などはその文化の構造に縛られている。哲学自体もその社会構造に縛られるのだろう。
宗教と哲学の歴史というのは、神を生み出して、神を乗り越えて、神を殺して、神を無視する。
哲学とは一直線に進歩していくのではない。ギリシャ哲学の時代から、中世の暗黒時代を超えてルネッサンスに至るような感じで衰退する時期もある。
哲学とはなにか?とかそういう学問の切り口みたいなものは読書猿さんが知ってる気がする。 デカルトとカントがどのように神の存在証明を扱ってるのか気になる。また読み返して確認してみるか。 ブログ書いた。
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