コップに注がれる水
人は、「変わりやすい部分」と、「変わりにくい部分」があると先に述べた。
地上階のエクスペリエンス(経験)・知識・スキルや、地下一階のコンピテンシー(行動特性)は、どちらかというと、物心がついてから、学習と体験を通じて形作られるもので、また、変化していくものである。 いわばコップに注がれる水だ。
では、コップそのものについてはどうだろうか?それが地下二階の「器=ポテンシャルである。
人はまさにコップのように、それぞれ大きさが違うし、形も、触りごごちも違う。
地下一階や地上部分で注がれるものは、その器がある上で成立しているものだと言っていい。
この器がどれだけの容積を持っているのか。その中に注がれたものが、どのくらいの量か。この二つがわかれば、さらに加えられる量がわかる。これを世の中では伸びしろと呼ぶ。つまり、コップの大きさがその人の「器」であり、注がれる水が「経験・知識・スキル」「コンピテンシー」だ。そして、その差分のさらに注ぐことができる水の量が、「伸びしろ」というわけだ。