非同期コミュニケーションの壁
概要
非同期コミュニケーションとは
その場でリアルタイムにやり取りを交わす(同期コミュニケーション)ではなく
「情報を置く」というメンタルモデルに基づいて、各自のペースで、しかし遅すぎないようにやり取りを重ねていくこと
同期コミュニケーションには拘束が強いというデメリットがある 場所や時間を縛るため、増えれば増えるほど余裕がなくなる
一方で人はグルーミングに満足する生き物でもあるため満足度を感じやすく、したがって麻痺しやすい 継続的な拘束という現状に麻痺する
話題も縛るため、わかりやすい話題や今現在重要な話題のみがフォーカスされる
中長期的な話題がおざなりになる
非同期コミュニケーションなら拘束を打ち破れる
しかし、非同期コミュニケーションは思っている以上にずっと難しい
非同期コミュニケーションが難しい理由
メンタルモデルとして想定されていないから
「情報を置く」というメンタルモデルを持っていない
「不特定多数の人に読んでもらう(読んでもらう人を事前に厳密に想定しない)」というメンタルモデルを持っていない
「情報を残したら揚げ足を取られる、だから絶対に残さない」というメンタルモデルを持っている
出世競争の概念がはびこる世界観では珍しくない
テキストコミュニケーションに伴う「言語化」能力が必要だから
話し言葉と書き言葉は違う
話すときと書くときでは頭の使い方も違う
テキストコミュニケーションに伴う「テキスト入力」スキルが必要だから
タイピング
コミュニケーションツールへの習熟
テキストコミュニケーションに伴うPCやツールの利用には「ある程度の環境」が必要だから
ツールがないとできない
キーボード入力できるだけのデスクがないとできない
PCスペックがそれなりにないとできない
表示にいちいち時間がかかっていてはストレスフルで耐えられない
そしてこれは「従業員に支給されているPCのスペックが低い」や「従業員のITリテラシーが低くてPCやツールが重たくなっている」など非常にありふれている
耐性がないから
毎日出社と高頻度な会議によりグルーミングを貪っている人は、自分ひとりで考えたりテキストを読み書きしたりといった時間に耐えられない
スキル以外にもメンタルモデルや適性・特性も絡んでいる。
壁を越えるための案
生成AIの力により同期と非同期の良いとこどりをする
テキストメッセージを投稿するかのように、音声を投稿する
ネーミング
最初はAsync Wallとしていたが、気取りすぎて通じづらい気がしたので素直に「非同期コミュニケーションの壁」とした