動線ボトルネック
個人や組織のボトルネックの一つで、動線そのものの構造上・仕様上の限界のこと。 例(組織)
オフィスの行先掲示板。各メンバーとも一行分の記入領域しかないとする
今後の予定を一行でしか書けない、という制約があるとする
この場合、たとえば、
予定が多いが頼られることの多いマネージャーがいるとして、彼は「掲示板だけでは伝えきれないからちゃんと伝えるための会議を開こう」とするかもしれない
そのためだけにいちいち会議を開催する
言うなれば、行先掲示板のボトルネックのせいで「伝えたい情報を置ききれない」
チームでグループウェアを使っている。ホーム画面が「チームメンバー全員のスケジュールを俯瞰したもの」だとする
メンバーの予定は把握し、共有・相談事項は週一の定例会議で行えるとする
この場合、たとえば
気軽な雑談や相談をしたいメンバーがいるとして、でもできないかもしれない
そのためだけにいちいち予定を押さえるか、定例会議に持ち込む必要がある
言うなれば、グループウェアのボトルネックのせいで「気軽な情報や会話を書き込めない」
チームでビジネスチャットを使っている。チーム用のワークスペースがあり、多数のチャンネルに分かれていて、メンバーはどこでも見れる。雑談チャンネルもあり盛り上がっている
この場合、たとえば
中長期的な改善ネタや新規事業ネタを議論したい人がいたとして、できないかもしれない
チャット上でこれを行うとノイジーだからである
たとえば論点が30あるとして、全部書くわけにはいかない
言うなれば、ビジネスチャットのボトルネックのせいで「継続的・本格的な議論を書き込めない」
ボトルネックでこぼれる部分をカバーするためには、原始的な会議が組まれる。
もちろん会議は厳しい拘束(nつの拘束)を伴うものであるため、メンバーのリソースは逼迫していく。 例(個人)
毎日やるべきことや続けたいこと、あるいはこの後やりたいことといったタスクをやり忘れてしまう人
原因として「動線がない」ことがある
動線があれば――たとえば1日10回以上チェックするような場所があれば、そこにタスクを書き込んでおくことで忘れない(見る確率が上がるので忘れにくい・思い出しやすい)ことが可能
わかりやすい例として、冷蔵庫にボードを貼り付けてメモを書いたり付箋を貼ったりする光景は目にした事があると思うが、これは冷蔵庫という動線にタスクを張り出していると言える
冷蔵庫という動線を持っているからこそできることである
冷蔵庫にはお絵かきボードが貼り付けてあり、メモを書き込めるとする
これは一種のボトルネックである。たとえば以下がありえる
書き込むのが面倒くさくて書かない
手が汚れるのが嫌で書かない
書くスペースが狭くて書かない
ペンの書き味が悪くて書かない etc
ボトルネックの解消方法として、以下があるだろう
主な用件はマグネット化、シール化して、それを持ってきて貼り付けるだけで済むようにする(書く → 貼り付けるだけ)
ボードを大きなものに変える
汚れないペンや書き味の良いペンを使う etc