語源ってどこまで学術的に言える話なんだろうか
from どんな字病
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一例として国立国語研究所の広報室の見解だと、「現代の言語の科学としての日本語学にとって、語源論は、その中心的な研究対象や範疇に入らない」(2015年)
語源や由来の説 - ことばの疑問 - ことば研究館
番組制作会社で仕事をしています。これから放映するクイズ番組を企画しています。国語の語源や由来をインターネットで集めましたが、その真偽を国立国語研究所で明らかにして、保証してくれませんか。
結論からいえば、国立国語研究所は、語源や由来の説の、いわゆる「裏どり」には応じません。それには大きく二つの理由があります。
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二つ目には、そもそも、現代の言語の科学としての日本語学にとって、語源論は、その中心的な研究対象や範疇に入らない、と考えるからです。近世までの国語学者や国文学者あるいは民俗学者は、考証学や方言学を展開する過程などで、かなり広範な語源論を展開しています。いわば諸説が出そろった感さえあります。最初の近代国語辞書『言海』の編著者だった大槻文彦も、その辞書の中で語源に関する自説を紹介しています。しかし、その後の近現代の辞書類では、新たな語源説を展開したり、従来言われている説の真偽や優劣を論じたりすることは、ほとんどありません。それらが必ずしも科学の対象になり得ない、という論理上の限界を考えているからでしょう。
一方、語源や由来というのは、落語の落ちや、昔話の結びにも出てくることがあります。そのような民間語源譚を含め、多くの人の興味や話題を提供し、それらを語り継いだり、時には、教訓を与えたりしたことも事実でしょう。しかしこれは、言語そのものの科学的な解明を目的とする学問というより、言語にまつわる文化伝承の世界といえます。
なお、従来の語源説を典拠とともに広範に整理している資料としては、まず、小学館『日本国語大辞典第2版』があります。そこに語源欄の記載があれば、手近でわかりやすく、しかも典拠を示しているので、引用にも適当といえるでしょう。また、大槻が行ったのと同じような意味で、言語研究の過程で発想された自説を紹介する学者、たとえば、新村出の著作にも、その典型は見て取れます。
やはり日国
※取材・監修等に関しましては、別途広報担当に御相談ください。
「Aの語源はBである」ではなく「『Aの語源はBである』という主張が近世までの国語学者によって行われた」の形で扱うということかnishio.icon
前者は検証不能だからサイエンスではない、ということ
昔のことだから検証不能なのだろうかyosider.icon
考古学とかはどうなんだろう
後者は文化伝承(フォークロア?)の範疇となるようでcFQ2f7LRuLYP.icon