西鶴諸国ばなし
各話タイトル
後ろに一語による要約あり
巻1
公事は破らずに勝つ 奈良の寺中にありし事 知恵
見せぬ所は女大工 京の一条にありし事 不思議
大晦日は合わぬ算用 江戸の品川にありし事 義理
傘の御託宣 紀州の掛作にありし事 慈悲
不思議の足音 伏見の問屋町にありし事 音曲
雲中の腕押し 箱根山熊谷にありし事 長生
狐の四天王 播州姫路にありし事 恨み
巻2
姿の飛び乗物 津の国の池田にありし事 因果
十二人のにわか坊主 紀伊の国淡島にありし事 遊興
水筋のぬけ道 若狭の小浜にありし事 報い
残る物とて金の鍋 大和の国生駒にありし事 仙人
夢路の風車 飛騨の国の奥山にありし事 隠里
楽しみの男地蔵 都北野の片町にありし事 現遊
神鳴の病中 信濃の国浅間にありし事 欲心
巻3
蚤の籠抜け 駿河の国府中にありし事 武勇
面影の焼け残り 京上長者町にありし事 無常
お霜月の作り髭 大坂玉造にありし事 馬鹿
紫女 筑前の国博多にありし事 夢人
行末の宝船 諏訪の湖にありし事 無分別
八畳敷の蓮の葉 吉野の奥山にありし事 名僧
因果のぬけ穴 但馬の国片里にありし事 敵討
巻4
形は昼の真似 大坂の芝居にありし事 執心
忍び扇の長歌 江戸土器町にありし事 恋
命に替わる鼻の先 高野山大門にありし事 天狗
驚くは三十七度 常陸の国鹿島にありし事 殺生
夢に京より戻る 泉州の堺にありし事 名草
力なしの大仏 山城の国鳥羽にありし事 大力
鯉の散らし紋 河内の国内助が淵にありし事 漁師
巻5
提灯に朝顔 大和の国春日の里にありし事 茶の湯
恋の出店 江戸の麹町にありし事 美人
楽しみの麻姑の手 鎌倉の金沢にありし事 生類
闇の手形 木曽の街道にありし事 横道
執心の息筋 奥州南部にありし事 幽霊
身を捨てる油壺 河内の国枚岡にありし事 後家
銀が落としてある 江戸に此仕合せありし事 正直