藤壺と源氏
簡単な説明:藤壺中宮は源氏の父桐壺帝の后。亡くなった母桐壷更衣にそっくりの美貌で、光源氏もよく懐いた。元服後も慕い続けた結果、関係を持つのであった。(若紫では二度目の逢瀬) この一件で藤壺は冷泉帝を設けることになる(ネタバレ注意) 。 世間的には桐壺帝の東宮(皇子)でありながら実は光源氏の子である。この秘密を知るのは藤壺と源氏のみ。二人は其の罪の重さにおののくのであった。(ネタバレ注意) なおこの十五年くらい後、今度は光GENJI光源氏の方が密通される立場になる。兄朱雀帝の女三宮は内大臣の長男柏木と関係を持ち、不義の子である薫を設けることになる。源氏はその事実を知り、「父帝もこんなふうに自分の犯した罪を知っておいでになって知らず顔をお作りになったのではなかろうか、考えてみれば恐ろしい自分の過失であった」と過去の行いを今一度思い返すのであった。(若菜下)(さらなるネタバレ注意) 青リンクが読めないなw基素.icon
しかも光GENJI 赤リンクなのが更に草
あったあった
藤壺の宮が少しお病気におなりになって宮中から自邸へ退出して来ておいでになった。帝が日々恋しく思召す御様子に源氏は同情しながらも、稀にしかないお実家住まいの機会をとらえないではまたいつ恋しいお顔が見られるかと夢中になって、それ以来どの恋人の所へも行かず宮中の宿直所ででも、二条の院ででも、昼間は終日物思いに暮らして、王命婦に手引きを迫ることのほかは何もしなかった。 宮も過去のある夜の思いがけぬ過失の罪悪感が一生忘れられないもののように思っておいでになって、せめてこの上の罪は重ねまいと深く思召したのであるのに、またもこうしたことを他動的に繰り返すことになったのを悲しくお思いになって、恨めしいふうでおありになりながら、柔らかな魅力があって、しかも打ち解けておいでにならない最高の貴女の態度が美しく思われる源氏は、やはりだれよりもすぐれた女性である、なぜ一所でも欠点を持っておいでにならないのであろう、それであれば自分の心はこうして死ぬほどにまで惹かれないで楽であろうと思うと源氏はこの人の存在を自分に知らせた運命さえも恨めしく思われるのである。 一文が長すぎる
原文だとどうなってんだろcFQ2f7LRuLYP.icon
いかゝたばかりけむ、いとわりなくてみたてまつるほどさへ、うつゝとはおぼえぬぞわびしきや、宮もあさましかりしを おぼしいつるだによとともの御ものおもひなるを、さてだにやみなむとふかうおぼしたるに、いとうくていみじき御けしきなるものから、なつかしうらうたげに、さりとてうちとけじこゝろふかうはづかしげなる御もてなしなどのなを人にゝさせ給はぬを、などかなのめなることだにうちまじり給はざりけむと、つらうさへそ おぼさるゝ。
さすがの絶唱cFQ2f7LRuLYP.icon*3
藤原良経が妻をなくした時、俊成の弔問歌への返歌で
涙にむせ返って言う源氏の様子を見ると、さすがに宮も悲しくて、
とお言いになった。宮が煩悶しておいでになるのも道理なことで、恋にくらんだ源氏の目にももったいなく思われた。
逢瀬ここまで
源氏の上着などは王命婦がかき集めて寝室の外へ持ってきた。源氏は二条の院へ帰って泣き寝に一日を暮らした。
初めて正統な形で与謝野晶子.iconアイコンを使ったと思うcFQ2f7LRuLYP.icon
レターパックで現金送れ.iconはすべて詐欺です.icon与謝野晶子.icon
ちなみにこの後賢木巻でもう一度藤壺宮に言い寄ろうとする光源氏が見れます 高雅な所も別人とは思えないのであるが、初恋の宮は思いなしか一段すぐれたものに見えた。華麗な気の放たれることは昔にましたお姿であると思った源氏は前後も忘却して、そっと静かに帳台へ伝って行き、宮のお召し物の褄先を手で引いた。源氏の服の薫香の香がさっと立って、宮は様子をお悟りになった。驚きと恐れに宮は前へひれ伏しておしまいになったのである。せめて見返ってもいただけないのかと、源氏は飽き足らずも思い、恨めしくも思って、お裾を手に持って引き寄せようとした。宮は上着を源氏の手にとめて、御自身は外のほうへお退きになろうとしたが、宮のお髪はお召し物とともに男の手がおさえていた。宮は悲しくてお自身の薄倖であることをお思いになるのであったが、非常にいたわしい御様子に見えた。
こうして髪に触る様子があるの、王朝物語においては非常に珍しく感じるcFQ2f7LRuLYP.icon
身体的接触って書かれること殆どない印象
あったらすいません
宮は強く拒絶して事なきを得るも、このまま源氏との関係が露見し東宮の身に危険が及ぶことを恐れ、ある行動を起こすのであった。
アーサー・ウェイリー訳だとタイトルは、Princess Glittering Sunshine & Shining Prince Genji プリンセス・グリタリング・サンシャインとシャイニング・プリンス・ゲンジ