膝裏の古語
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膝の裏を表す単語がないのかと調べたら「ひかがみ」という呼び方を見つけた 英語でも、back of the kneeと表現するっぽい
古語の場合はよほろというらしいcFQ2f7LRuLYP.icon https://gyazo.com/2a8461ddffc71e0c052fcbc9fa510ffdhttps://gyazo.com/f5131ae2e063419bde2170285712d4d6
太素経という本の注によると、(「戈麦」の反切、日本だと与保路(よほろ)の音)曲がった脚の中のことですよ、とのことcFQ2f7LRuLYP.icon ありがとうございます!fumito.icon
とても面白い
いまも常用している言葉もあれば、そうではない言葉もある
「虹」が当時からあったのか
平安時代の学者、源順の作った古辞書で、日本の名前のものがどういう意味であるかを漢籍を引いて記したものですcFQ2f7LRuLYP.icon 今見る場合だと、注釈がついていてある程度活字になっている『箋注倭名類聚抄』が見やすい(漢文が読めれば) https://gyazo.com/5c8747d7eb57b262b411e263d9b5cbbd
例えば「膕」の字の場合は「仏」の中巻、一三一にあるらしい
最初「足」篇で探していたので見つからなかったcFQ2f7LRuLYP.icon
https://gyazo.com/557c5660a32fc00fc205181778e3019fhttps://gyazo.com/7f155912f6f321e971e82502bffae0a3https://gyazo.com/d899f2ef8cf9c9811009cb4604427ddehttps://gyazo.com/6c771769ac31da6713f3629c05f2b381
コマ数はそれぞれ60, 64, 66, 69
和文脈では宇治拾遺物語(巻第六・九「僧伽多、羅刹国に行く事」)に例があった 他にも今昔物語集や栄花物語などにも見える。いろいろ例はありそう
天竺に住む僧伽多という人が、暴風で女だらけの見知らぬ土地に漂流してしまった時に、そこに捕らえられた男性を見つけた時の話 いかにもして、とくとく逃げ給へ。この鬼は昼三時ばかりは昼寝をするなり。この間よく逃げば逃ぐべきなり。この築かれたる四方は鉄にて固めたり。その上よをろ筋を断たれたれば、逃ぐべきやうなし」と、泣く泣くいひければ、
新編日本古典文学全集より
「ここから逃げて~!でも私は膝裏の筋を切られているので逃げられない…」という悲しい場面
日本国語大辞典の語誌欄に従うと「ひかがみ」が出てくるのは室町以降とのこと
語誌
膝の後ろ側の名称としては、上代は「よほろくぼ」、中古以降は「よほ(を)ろ」が用いられた。室町期になって「ひっかがみ」、近世にその短呼形「ひかがみ」が用いられるようになったが、同時に「ひざのうしろ」「ひざのうら」といった表現も見え始める。
https://gyazo.com/5370d150a66a39131a45b5ff4025e974https://gyazo.com/30f28514486eca27d463dbf9f8478b8a
訓蒙図彙(寛文六年(1666))という本だとなんと図付きで解説されている https://gyazo.com/42139e2f13fcdd9ab458d715d6b2ae60https://gyazo.com/890871eaeb34a6042aea416bf5fb1872
膕(くわく)よぼろ うつあし 俗云ひかがみ
「よほろ」と「ひかがみ」が合流している例とも言えそうcFQ2f7LRuLYP.icon
https://gyazo.com/d7b991a59f937c4db4987abbb950a238