社会構成主義は、主義なのか
from 2025/08/14
『あなたへの社会構成主義』を読んでいるterang.icon
15年以上前に読んで以来。
次期のじっくり読書会テーマ本候補。
前に読んだというのもあるし、組織開発やコーチングの界隈でわりとよく引き合いに出される立場なので、この本のおおまかな内容や主張は把握していてそこへの自分の中の理解に修正はあんまりないけども、改めて読み返すと以前読んだときにはちゃんと認識できていなかった説明の筋道なんかがたくさんあってとても面白い。
ところで前から思っていたんだけど、社会構成主義は主義じゃあないなあ、と。
原題がAn Invitation to Social Constructionで、—ismとはどこにもないのだからそりゃそうなんだけども。
一つの立場(—主義)を確定させず、メタ倫理でいう反実在論を拡張させたような立場なので、「社会構成主義」と訳語を置く方が、この立場の理解を遠ざけそうではある。
ただ邦訳当時の時代では、この訳語がきっといろいろあって採用されたのだろうとも推察。
文中の、「社会構成主義」は「社会構成論」とでも読み替えてこの本とは向き合っている。
原書で読む気合いは、(まだ)ない。
なお一応、同書p.89の脚注では以下の立場と比較する形で、Social Constructionismという語も使われてはいる。
Radical constructivism
Constructivism
Social constructivism
Sociological constructionism
主義か否かにすら疑問点が生じるの奥深いねぇSummer498.icon