写像の相等関係
fとgがどちらも集合Xから集合Yの写像であるとします。集合Xの任意の元xに対して、
$ f(x)=g(x)
であるとき、二つの写像fとgは等しいといい、
$ f=g
と表記します。
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集合Xの任意の元xに対して、$ f(x)=g(x)が成り立つかどうかが$ f=gの条件になる
定義域の元が終域のどの元に対応しているかが問題
例を考えてみようcFQ2f7LRuLYP.icon
できるだけ簡単な例を…
「ルート」が二つ以上ある例がよい
例1.$ X=\{1\}, $ Y=\{10\}
$ f(x)=10xと$ g(x)=x+9という二つの写像を考えることができる
もちろんもっとアクロバティックなものも
集合Xの任意の元xに対して、$ f(x)=g(x)が成り立つので、$ f=gである
任意の元は一つしかないけど!
これが写像における相等関係だとしっかり認識したいcFQ2f7LRuLYP.icon
例2.テキストでの例
例えば$ f:X\to Yと$ g:X\to Yは等しいかどうか
両者とも始域(定義域)と終域は等しいが$ f=gとは限らない
もしかしたら$ f(x)≠g(x)となる$ x\in Xが存在するかもしれないからです。もしも$ f(x)≠g(x)となる$ x\in Xが一つでも存在したら、$ f\neq gになります。
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値域が違うかもしれない?cFQ2f7LRuLYP.icon
集合$ \{f(x)|x\in X \}を「写像$ fの値域」といいます。
例を出したいcFQ2f7LRuLYP.icon
Xを$ \mathbb{Z}、Yも$ \mathbb{Z}だとすると?
うーん
たとえばXを$ \mathbb{Z}、Yも$ \mathbb{Z}、$ f(x)=2x, \ g(x)=3xだった場合、
写像$ fと写像$ gの始域・定義域・終域は同じである
でも値域は異なる
$ \mathrm{image}f=\{...-4,-2,0,2,4,...\}
$ \mathrm{image}g=\{...-6,-3,0,3,6,...\}
$ x\in Xの任意の元に対して$ f(x)≠g(x)であるので、写像$ fと写像$ gは等しいとは言えないcFQ2f7LRuLYP.icon
よしcFQ2f7LRuLYP.icon
もう一つの例である$ f(x)=x^2と$ g(x)=x^2という二つの写像が等しくないケースはわかりそう
例えば(テキストにも出てるけど)$ f:\mathbb{R}\to \mathbb{R}に対し$ g:\mathbb{Z}\to \mathbb{Z}
集合Xの任意の元xに対して、gが値を持てないケースが有る?
例:x=1/2
gの集合は整数全体の集合なので、fの始域の元1/2だと値がでないと思うcFQ2f7LRuLYP.icon