プラグマティズムの格率
観念を明晰にする方法
我々の概念の対象が、行動と関わりがあるかもしれないと考えられるどんな効果を持つと我々が考えるか、ということを考察してみよ。そうすれば、こうした効果に関する我々の概念が、その対象に関する我々の概念の全体と一致する。
「概念の対象」とは?
事物のことだと思っていい
論文中でパースはワインなどを具体例に出している
ここでの「概念」とは?
「意味」と言い換えてもよさそう久住哲.icon
「わたしワインが何か知ってるよ!あのね……」と言う人は、たぶん、ワインの概念を知っているのだろう久住哲.icon
「効果」とは?
単純に次のようなことを考えればいい
コーヒーは衣服にこぼすと染みが取れにくい(という効果がある)
なので私たちは、コーヒーを服にこぼさないように気をつける
しつこい染みになるという性質は行動と関わりがあるかもしれないと考えられると言われるだろう
パースは、或る箇所で、行動の目的となる結果が「感知可能である」という点を強調している。ここで言われている「効果」には、感知可能・知覚可能というニュアンスが含まれている
これを強調することで、最終的には、〈感知しえないものを概念の本質的内容に含めるのってあかんよね〉といったことをパースは言いたいのだろう久住哲.icon
同論文でパースは、形而上学が陥りやすい錯誤について注意喚起している
プラグマティズムの格率を使う具体例でワインの話があるが、それは、ワインがキリストの血であるということについてのプロテスタントとカトリックのあいだの宗教的違いについて触れたものだった
これはカントの『純粋理性批判』っぽいところがあるが、実際、パースはある箇所で、プラグマティズムは『純粋理性批判』熟読の結果生まれた的なことを述べている。
なにがあかんのか
一言でいうと、そうする場合には思考にとって本質的なものと非本質的なものとが混同されているので、ダメー
この、思考の本質の話が、プラグマティズムの格率がデデーンと紹介される少し前の箇所で論じられているので、その箇所を読んでおくとプラグマティズムの格率の理解が捗る久住哲.icon 以下、読まなくていいこと久住哲.icon
ただ、服が汚れるなんてカンケーねー!というクレイジーな人がいることもあるだろう。そこで、後の誰か(忘れた)は、欲求という要素をここに付け加えた……んだったかな?久住哲.icon
ただしデイヴィドソンの場合、パースに言及しての話ではないだろう